糖化が内臓に影響を与えると深刻に

「若さを保つ栄養メソッド」より

 糖化によって肌のハリを保つコラーゲン繊維が破壊されると、肌は弾力を失ってしまい
ます。また、糖化によって生み出された老廃物が皮膚の細胞に沈着すると、シミやくすみとなって肌の透明感が失われます。あるいは髪のタンパク質が糖化すると、ハリやツヤがなくなってしまいます。
 ホットケーキの表面のように、糖化によって生まれるAGEsは褐色で硬いのが特徴です。AGEsが肌や髪に影響を与えると、老けた印象になってしまいます。
 肌表面だけでなく、糖化が血管や内臓に影響を与えると、病気のリスクが高まります。血管の組織が糖化によってもろくなり、血管壁に炎症が起こりやすくなってしまいます。動脈硬化が進行し、悪化すれば心筋梗塞や脳梗塞などにもつながります。
 また、腎機能低下も深刻です。腎臓は老廃物を含んだ血液をろ過して尿をつくります。ろ過する膜はタンパク質ですから、これが糖化すると本来のフィルターの働きを失ってしまうのです。腎機能が低下すると、血液中のタンパク質が尿に漏れ出す、尿タンパクとなります。
 さらに骨では骨粗しょう症、眼ではドライアイや白内障、網膜症なども、糖化が引き起こしているといわれています。
 糖化は、アルツハイマー病との関連も指摘されており、健常な高齢者と比較してアルツハイマー病患者の脳には約3倍ものAGEsが蓄積されていたという報告もあります。糖尿病患者は腎臓や目の細い血管がAGEsによってもろくなってしまうため、合併症になる危険性も高まってしまいます。
 では、どうすれば糖化を防ぐことができるのでしょうか。
 糖化を阻止するために最も確実なのは、精製された糖質、つまり砂糖、小麦、米を控えることです。
 お菓子や甘い清涼飲料水などは急激に血糖値を上げますが、これが糖化の元凶です。
 中でも糖化しやすいのが、果糖ブドウ糖液糖などの「異性化糖」です。なんとブドウ糖の10倍以上の糖化リスクがあります。
 異性化糖はお菓子などの加工品以外にも、ドレッシングやレトルト食品にも多用されていますので、なるべく避けるようにしてください。
 AGEsが含まれる食べ物を控えるという方法もあります。AGEsは揚げ物など高温で調理をした食品に多く存在します。コゲた部分にもあります。
 とはいえ、食べ物に含まれるAGEsを消化吸収するのはわずかですし、明らかにコゲた部分は消化吸収できません。焼いたり揚げたりしたものをいっさい取らないなどと神経質にならず、糖質の摂り過ぎを控えることのみで良いでしょう。

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