認知症+糖尿病症例

症例;70代女性。
20年前から糖尿病で通院している。
HgbA1c7.5~8.3。
R1に入り、物忘れが目立つようになった。
神経内科で軽い認知症と診断され、投薬を受けているが全く改善しない。
幻覚、妄想が酷く、”警察が来る”、”交番に行く”と訴え、交番に3回行ってやっと納得する。
”物がなくなる”との訴えもある。
不安が強く一人にできないため、目が離せない。

R1.11、夫に伴われ当院受診。
HDS-R24点、数唱3/4、遅延再生4/6。
現在の薬は、抑肝散7.5g、メマリー20mg、リスパダール1mg。
→高タンパク/低糖質食+プロテイン2回。
コントミン25mg追加。
抑肝散は5.0gに減量。
不眠時ニトラゼパム5mg。

一週後再診、
初診時BUN8.2、フェリチン108、HgbA1c7.5。
プロテイン2回飲み、糖質は減らしている。

R1.12、
良眠できるようになった。
幻覚、妄想はなくなり、変なことは言わなくなった。

R2.1、
落ち着いており、一人で留守番できるようになった。

R2.2、
大人しく過ごす。
ニトラゼパムなしでも良眠できる。
介護保険申請し、要介護1になった。

R2.11、
振戦、小刻み歩行あり。
→リスパダール中止。

R2.12、
落ち着いている。
振戦、小刻み歩行はなくなった。

R3.9、
とても落ち着いている。
プロテインを継続しており、元気になり、顔色も良い。
今では一家でプロテインを飲んでいる。
HgbA1c6.5に下がったので、内科主治医が驚いている。

患者が良くなったことを周囲の人に伝えたところ、ご主人の介護経験について講演を依頼されたそうだ。

・認知症も糖尿病も長年の糖質過剰摂取が原因。
・プロテイン+低糖質食で認知症も糖尿病も良くなった。
特に認知症周辺症状は2~3ヶ月で著効している。
・ナイアシンアミドを追加するまでもなかった。
・女性では抑肝散で低カリウム血症になりやすいため5.0gまで。


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