起立性調節障害(OD)の女子高生

症例;高校2年生、女性。
進学校の私立女子校に通っている。
元々朝起きが弱い。
血圧低く、立ちくらみあり。
学校は休むことなく通っているが、集中力がなく、勉強のやる気が出ない。
喘息、アレルギーがあり投薬を受けている。

本を読んだ母親と共に、R2.9当院受診。
157cm、49kg、BP95/59。
すこし前からザバスを飲んでいる。
甘い物が大好きで多い。
→高タンパク/低糖質食+プロテイン2回。
ESポリタミン2g*2処方。
Nowアイアン+C1000開始。

一週後再診、
初診時のBUN8.9、フェリチン38、ALP52。
プロテイン20g*2が飲めている。
食事量が少ない。
→フェルム、プロマック処方。

R2.10、
朝食が食べられるようになったが、全体的に食が細い。
→ドグマチール50mg処方。

R2.11、
BUN17.7、フェリチン106。
以前より元気になり、朝起きが良くなった。
朝食も食べられるようになった。
生理前には食べられなくなる。
→E400開始。

R3.1、
かなり元気になり、集中力ついた。
勉強もこなせるようになった。
ドグマチールで食欲が出た、効いている。
月経は順調。
→ESポリタミン中止、B50追加。
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元々学校を休むほどの重度ではなかったため、4ヶ月ですっかり元気になった。
BUN、フェリチンの改善が素晴らしい。
プロテイン+ATPセット+亜鉛。
もう少し経過を見て、ドグマチールが必要なくなれば、定期的な通院は終了。
その場合、フェルムをNowアイアン36mg*3に変更、プロマックをOptizincに変更予定。
もうすぐ高校3年生になる。
これを継続すれば偏差値10上がるだろう。

このような症例を見ていると、成績は頭の善し悪しではなく、普段の食事で栄養が足りているか否かの要因の方が大きいのでは、と考えてしまう。


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