ベストな指標はコレ! 食品に含まれるタンパク質の評価

「メガビタミン健康法」より

 必要なタンパク質の量については、一般的な「アミノ酸スコア」よりも、以前からの指標である「プロテインスコア」で換算した方が良いでしょう。
 ちなみに、近年ではさらに進んだタンパク質の評価指標として「PDCAAS(タンパク質消化吸収率補正アミノ酸スコア)」というものもあります。PDCAASは実際に消化吸収され、体内で使用されるタンパク質の割合を換算したもので、最大1.00まで数値化されています。
  また、「DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)」という指標もあります。こちらは1.00までしか数値化できなかったPDCAASの課題を解決した指標です。いずれにせよ、どの指標でも、肉や卵などのタンパク質量が高いことがはっきりしています。最新の評価方法であるからといって、評価の傾向は変わりません。ですから、一般の方はさほど神経質にならず、これまで通りプロテインスコアを目安にタンパク質の摂取量を調整することで問題ないでしょう。

*タンパク質10g摂取するための必要量
牛肉 65g
豚肉 83g
鶏肉 55g
羊肉 68g
チーズ 50g
イワシ 63g
サケ 58g
サンマ 52g
アジ 56g
カジキ 48g
エビ 86g
たらこ 60g
卵 79g(1.5個)
味噌 160g
豆腐 330g
牛乳 470g
コーンフレーク 690g
米飯 650g
食パン 280g
うどん 690g
そば 360g
オートミール 100g
ジャガイモ 1097g

*各食材100g中のタンパク質含有量
米飯 1.5g
食パン 3.5g
うどん 1.5g
そば 2.8g
牛肉 15.4g
豚肉 12.1g
鶏肉 18.3g
卵  12.7g
牛乳 2.1g
チーズ 20.9g
大豆 19.2g
豆腐 3.1g
味噌 6.2g
トウモロコシ 1.9g
椎茸 0.3g
イワシ 15.9g
サンマ 19.2g
サケ  13.2g
マグロ 20.8g

  摂取が必要なタンパク質は、自分の体重×1gが1日最低限の量となります。たとえば体重が60kgなら、1日のタンパク質は60gが最低限必要です。
  プロテインスコアで換算されるタンパク質の量は、卵3個で20g、牛肉200gで30g。ですから、体重65kgの男性なら卵3個+牛肉300gは摂ってください。特に悪いところもなく、単なる健康維持のためという理由であっても、1日に体重×1gというギリギリの量ではなく、余裕をもって1日に体重×1.5~2gは確保していただきたいものです。成長期の中高生、妊娠・授乳期の女性の場合は、確実に体重×1.5gは必要です。慢性病からの回復を目指すためには、1日に体重×2gのタンパク質が必要です。
 タンパク質の摂取の過剰症を恐れる必要はありません。1日量として体重×4.4gまでは安全とされています。成人男性(体重65kg)ならば、計算上は65kg×4.4g=286gのタンパク質に相当します。これはタンパク質を90%含有するプロテイン1kgを3日で飲みきる量です。こんなに飲める人は実際にいませんし、飲んでも消化吸収できません。ですから、プロテイン摂取でタンパク質過剰症が起きることは実質的にないのです。


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