機能性低血糖の女性

症例;40代前半、女性。
夫と二人の子供の4人暮らし。
20年前から倦怠感が強くて朝起きられない、体が重い。
看護師の資格を持っているが、仕事に就くと低血糖症状が出て、仕事が続かない。
現在は未就労。

本を読み、R1.10当院受診。
少し前からプロテイン4g*3を開始した。
プロテインでお腹が張る。
→高タンパク/低糖質食。
Nowアイアン36mg、C1000開始。

一週後再診。
初診時のBUN20.0、フェリチン29。
プロテイン20g*2が飲めるようになった。
糖質は減らしている。
→プロマック、フェルム処方。

R1.12、
プロテイン20g*2、卵+肉。
疲れると低血糖症状が出る。
B50、E400も開始した。
元気になり、外出できるようになった。

R2.1、
BUN16.2、フェリチン91。
元気になり、料理ができるようになった。
EAAも開始した。

R2.2、
プロテイン15g+EAA7.5g。
→プロテインを増やし、EAAは減らすように。

R2.3、
プロテイン20g*2+EAA5g。
肌の調子が良くなった。
元気になったため、仕事に就く予定。
→ナイアシンアミド追加。

R2.4、
短時間のパートに出ている。
低血糖症状は全くない。
ナイアシンアミドで緊張しなくなった。

R2.6、
プロテイン15g*3。
梅雨で悪い。

R2.8、
BUN16.1、フェリチン148。
プロテイン15g*3。
暑さに参っている。
→フェルムは1日おきに減量。

R2.12、
とても元気になり頭がスッキリしている。
頭の回転が非常に良い。
プロテイン20g*3+ボーンブロス。
低血糖症状は全くない。
肌の調子がとても良い。
20年ぶりに元気になった。
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機能性低血糖治療の第一選択はプロテイン。
プロテインを飲んだ後に糖質を摂取すると、糖質単独摂取時と比べ、食後高血糖が緩やかになります。
つまり、追加インスリン分泌量が減り、機能性低血糖を起こしにくくなります。

プロテインもしっかり飲めるようになり、ほぼケトン食ですね。
1年で別人のように元気になりました。
来年は、梅雨時期、夏も大丈夫でしょう。


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