よくある疑問・失敗集~あるある〟その1ー「いきなり断糖して体調不良に陥る」
11/2発売、「メガビタミン健康法」より
これまで糖質たっぷりの生活をしてきた方が、いきなり糖質ゼロを目指して断糖し、めまい、ふらつき、頭痛、腹痛、倦怠感などの体調不良に陥る人がいます。
☞これで解決! ゆるい糖質制限からはじめる
電気エネルギーがなければ電化製品は動きません。これと同様に、人も生きるエネルギーであるATPがなければ活動できません。エネルギーが急激に足りなくなれば、めまい、ふらつき、頭痛、腹痛、倦怠感などの不調が出てきて当たり前です。
エネルギー代謝については、糖や脂肪がどのように代謝されるかを理解しておく必要があります。それは「グルコース(ブドウ糖)の嫌気性解糖→好気性解糖」「脂肪酸→好気性解糖」という生化学的メカニズムです。
その代謝には酸素が不要な「嫌気性解糖」、そして酸素が用いられる「好気性代謝(クエン酸回路+電子伝達系)」があります。
嫌気性解糖では、ひとつのグルコース分子がピルビン酸というエネルギー代謝に必要な物質になるまで、10回以上の化学反応を経ます。そうして、ようやくATPが2個できます(4個できますが、途中で2個消費)。この過程では大量のビタミン・ミネラルも消費します。
一方の好気性代謝では、クエン回路を経た電子伝達系においてATPが38個つくられますから、とても効率的です。その際、タンパク質とビタミンB群、鉄は欠かせません。
脂肪がエネルギー源となる脂肪酸では、さらに効率的です。脂肪酸の材料が良い(ラードなど脂肪酸の炭素数が16あるもの)ならば、直接好気性代謝のサイクルに入ることができるので、ATPは129個もつくられます。
そのため脂肪代謝を目指すことは重要ですが、急に切り替えようとしても、体は脂肪を燃料として上手に使えません。ステップとしては、タンパク質とビタミンB群、鉄を摂り、糖の代謝が効率的にできるようになってから、脂肪の代謝に切り替えていくことが大事です。まだ「脂肪を燃料として上手く使えない人」がいきなり断糖すると、不調になるのです。
最重度の鉄・タンパク不足の人は、栄養不足が原因で極端なことをはじめてしまいがちです。考え方としては「0か100か思考」ではなく、じっくりつづけるという心構えで、ゆるい糖質制限から開始することです。1日の食事の中で「卵3つ+肉200g+プロテイン20g(60cc)×2回+キレート鉄」を十分摂るようにする。そして米と小麦は半分にするという程度でいいでしょう。清涼飲料水やお菓子など砂糖が入ったものはできるだけ控えます。
特にタンパク質と鉄が不足しがちな女性の場合は、いきなり脂肪酸燃焼代謝に変えることは難しいのです。脂肪酸燃焼代謝に変えるためには、BUN15、フェリチン50程度は必要となります。まずは焦らず糖質を半分に減らして、タンパク質と鉄を十分に摂ることからはじめてください。
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鉄タンパク不足の女性は断糖してはいけません。
しかし、彼女らは往々にして焦りまくって極端な行動を起こし、体調不良となります。
そうすると”○○のせいで不調になった”と、上手くいかないのは他人のせいにする。
上手くいかないのを他人のせいにするのは、典型的な「鉄タンパク不足の症状」です。
またこのような「激怒モード」の人は、副腎からコルチゾール、アドレナリンを過剰分泌させ、タンパク質、ビタミン、ミネラルを浪費してしまいます。
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