16)Abram Hoffer、ナイアシンのポジティブな副作用とネガティブな副作用について~その2

Helen Saul Case:Orthomolecular Nutrition for Everyone: Megavitamins and Your Best Health Ever、より

ナイアシンフラッシュについて
ナイアシンを開始する2日前からアスピリンを服用しておけばフラッシュを最小化できる。
抗ヒスタミン剤もナイアシンフラッシュを軽減する。
デビッド・ホロビンは、4種類の濃度の違うナイアシンパッチを5分間皮膚に貼り、発赤するか否かで統合失調症を診断した。
統合失調症ではナイアシンフラッシュが起きない。
統合失調症患者においてナイアシン治療を継続していると、数年後に急にフラッシュが出現するようになる。これは統合失調症が完全回復した良い兆候と言える。
50歳以上の人ではフラッシュは出にくい。
肌の色が黒い人はフラッシュが出にくい。
フラッシュは細胞内からのヒスタミン放出、それに加えプロスタグランジン放出により生じる。
同じフラッシュは、ヒスタミン注射によっても誘発できる。
ナイアシンとC投与でヒスタミンを枯渇させておくと、アナフィラキシーショック、および食物アレルギーを予防出来る。

肝機能について
メチル基不足は脂肪肝により生じる。
ナイアシンはメチル基受容体なので、理論的にはメチル基不足が起こりうる。
その場合、メチル基供与体であるレシチン1200mg*2を併用すれば、メチル基不足は容易に解消できる。
もしくは、メチル基供与体のベタインを併用する。
高用量のナイアシンを服用すると、GOTやGPTなどの肝臓酵素が通常の2~3倍に上昇することがある。
これは、肝細胞の障害ではなく、ナイアシン投与による肝臓酵素機能が亢進し、一時的に肝臓酵素が血液中に放出されたものに過ぎない。
血液検査5日前からナイアシンを中断しておけば検査データは正常化する。
ナイアシンを投与すれば糖尿病患者の1/3でインスリン投与量を減らせる。
特に、1型糖尿病の人にはナイアシン服用を推奨される。

ナイアシン長期投与は、死亡率を11%減少させ、寿命を2年延ばす。
ナイアシンは、がんの化学療法、放射線治療の効果を高め、かつそれらの副作用を減弱させる。
ナイアシンは傷ついたDNAを修復する。
ナイアシン不足では、DNA変異が増大する。
「潜在性ナイアシン不足」は、女性や高齢者では非常に多い。
約40%のがん患者ではナイアシン不足が見られる。
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H30.12追加、
「低メチル化」、「高メチル化」という話は、オーソモレキュラー本には一切出てこない。
そういう話は、原因ではなくタンパク不足の結果だろう。
メチル基不足は脂肪肝の場合に限られる。
心配ならレシチンを併用。

ナイアシン開始時に一過性にGOT、GPTが上昇する。
これは1/3~1/4の人に見られる。
しかし、しばらくすると正常値に戻る。

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