基礎から学ぶビタミンEー11.不妊症とビタミンE1

三石巌:全業績7、ビタミンEのすべて、より

 トコフェロールはアルファ・ベータ・ガンマなどの区別があることはすでに述べた。それぞれの効果の差がはっきりあらわれるのは「抗不妊作用」である。小麦胚芽油に主として含まれる「アルファトコフェロール」すなわちビタミンE1は抜群の効果をあげる。 妊娠という現象は、元々自然におこるものであって、排卵誘発剤は邪道といわざるをえない。それはすなわち、薬剤を用いずに排卵を誘発するにはどうすべきかをもとめるのが正道ということだ。むろん、不妊の責任の全部が女性にある、などという論理はない。精子の数の不足という問題は、現実に存在する。女性に排卵誘発剤を与えただけで妊娠を待望するのは、もともと片手落ちというべきである。
 排卵と飛ばれる現象は、脳下垂体からの卵胞刺激ホルモン、黄体化ホルモンなどの「性腺刺激ホルモン」の分泌があっておこるものである。したがって、これらのホルモンが不足すれば排卵はおこらないし、これらのホルモンの分泌を促進する手段があれば、排卵はおこるのである。そして、排卵誘発剤としては、内服の黄体化ホルモン分泌促進剤や、注射用の卵胞ホルモン剤が用いられるのである。
 ビタミンE1が妊娠ビタミンとよばれることは、性腺刺激ホルモン合成代謝に、なんらかの形でそれが関与していることを思わせる。
 一般に、ビタミンE1が不足すると、副腎も精巣も萎縮して、ついには変性することが知られている。副腎は、精巣・卵巣とともに、性ホルモンの合成を担当する器官である。ビタミンE1は、性腺刺激ホルモン「ゴナドトロピン」の合成ばかりでなく、性ホルモン合成においても役割をもつ、と私は想定している。
 ごく最近までビタミンE1の評価が表面化しなかったのは、そのこうかがあまりにも広範かつ強力なために、医学界からは眉唾扱いされたためであって、ひとえに不明のいたすところであった。
 ラットといえば、出産して二週間も経てば、すぐ妊娠する動物であって、いわゆるネズミ算で繁殖する。エバンスは、ビタミン類を全て破壊した飼料に、既知のビタミンを全て添加し、それをラットに与えてみた。ところがこの実験動物は、発育は順調であったが、どれ1匹として妊娠しなかった。これが粗製小麦胚芽油の投与によって、あっさり妊娠してしまったのである。そこで、粗製小麦胚芽油に抗不妊作用のあることが認められるようになった。これは、ビタミンE発見の予備段階の実験であった。
 それ以来、不妊症の婦人にビタミンEを投与することが試みられるようになり、ホルモン剤の注射でも妊娠しなかった人、流産の習慣のある人などが、子宝をえた例が、数限りなく報告されている。色々な統計を総合すると、不妊症の人の約60%が妊娠に成功すると見てよいようだ。
 性ホルモンが脳下垂体前葉の支配下にあるとすると、ビタミンE1の役割もこの内分泌器官との関係において考えられるべきだろう。
 副腎皮質刺激ホルモンも性腺刺激ホルモンも、脳下垂体前葉のなかに、その分泌細胞があるはずだ。ビタミンE1の役割は、分泌細胞内でのホルモンの生成量の増加にあるにちがいない。
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若い女性は全員深刻な鉄タンパク不足がある。
多分、C不足、E1不足も深刻だろう。

高タンパク/低糖質食が必須、しかし女性は食が細いのでこれだけではまったく不十分。
毎日、夫より沢山肉を食べないと追いつかない。
それが出来ない人は全員プロテイン20~30g。

フェリチンは最低50以上、出来れば100は欲しいですね。
フェリチン30以下だとそれだけで不妊の原因となる。
アドバンストフェロケル4錠、もしくはNowアイアン36mgを3錠。
Cは3~5g程度。
E1は400~800IU。

不妊、習慣性流産の治療の第一選択は、高タンパク食(プロテイン)+鉄+E1+C、ですね。
でも、ネットで調べた不妊症治療ガイドラインは、こんなこと全く書いていないね。
それをせずに、合成プロゲステロン、合成エストロゲンを使用しても本末転倒のはず。

元記事はこちら


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