基礎から学ぶビタミンEー9.糖尿病とビタミンE1
三石巌:全業績7、ビタミンEのすべて、より
カールソン・ウェイド著「若返りビタミン」には、重症糖尿病患者のケースがいくつか紹介されているが、内科医ネルソン・ジョージの場合をここに抜粋しておく。
彼は自分が糖尿病にかかったことを知って、インスリンの注射を開始した。それを継続したにもかかわらず、20年後に脳梗塞を発し、左半身の麻痺をおこすにいたった。このときの血糖値は360に達していた。
やがて、麻痺のない側の右足に循環障害がおき、痛みと炎症におそわれ、ついに潰瘍を発した。彼は治療のために入院したが、経過はよくなく、ついに右足の一部を切断しなければならなかった。
手術の傷が回復に向かった時点で、左足の鬱血と潰瘍がはじまった。結局彼は、数本の指と踵を切断しなければならなかった。踵の潰瘍は大きく、起き上がることもできない。
この段階で彼はビタミンE1に注目した。毎日400IUの服用によって、疼痛は一週間で消え、彼は安定剤なしで眠れるようになった。しかも、半年後には足の潰瘍は完全に治り、再発の恐れはなくなった。
以前に200を超えていた血圧は150まで下がり、360まであった血糖値は110まで下がった。しかも彼は、20年も続けていたインスリン注射もやめているのである。
イタリアの一医師の報告によれば、インスリン注射を常用している糖尿病患者に300mg(450IU)前後のビタミンE1を投与した結果、50%はインスリンが不必要となり、30%はインスリン量を減らすことができた。残りの20%は好転をみなかったが、これは、膵臓に不可逆的な病変があった場合と考えられる。
私は鉛中毒による重症糖尿病患者である。毎日28単位のインスリン注射をするだけで、カロリー制限なしの生活をしている。ビタミンE1をはじめとするビタミン・ミネラル・タンパク食品を大量にとっている。そういうことが私の理論からすれば可能なのである。
糖尿病は恐怖の病気である。血管障害が、細い血管にまでおよぶ関係上、「合併症」の範囲がきわめて広いのだ。その合併症から逃れる有力な手段としてビタミンE1があることは救いの神を見る思いがするではないか。
なお、糖尿病対策として近来注目を浴びているのが三価クロムである。三価クロムとニコチン酸(ナイアシン)との結合した物質は「耐糖因子」(GTF)と呼ばれている。
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ビタミンE1は、1)血中の過酸化脂質を還元して血液粘度を下げる、2)酸化した生体膜の不飽和脂肪酸を還元して細胞内への酸素、栄養の膜透過性が改善する。
上記により、インスリン抵抗性も改善するはず。
膵臓β細胞にても膜透過性の改善によりインスリン分泌能が改善する。
三石先生は、3000IUのE1を服用して合併症を予防していた。
E1を効果が出るまで増量を。
三価クロムとナイアシンが良いらしい。
亜鉛も追加した方が良いと思う。
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