三石先生講演要旨、「セレンについて」

三石巌:全業績27,健康の自己管理について、より

セレンは、
不整脈を改善させる。
膝痛を改善させる。
睡眠の質を改善させる(REM睡眠を改善させる)。
つまり、代謝回転を改善させる作用がある。

ガン患者ではセレンの血中濃度が下がっている。
末期のガン患者ではなおいっそう下がる。
セレンの血中濃度は、ガンの進行状態と関係している。

セレンは、ニンニク、ゴマ、ネギ、朝鮮人参に含まれている。
土壌のセレン濃度に左右される。

周期表のⅵ族、硫黄の下にセレン。
セレンと硫黄は拮抗しあう。

硫黄を含む含流アミノ酸、メチオニン、システイン。
セレンを含む、セレノメチオニン、セレノシステイン。

心筋のエネルギーを作るためにはユビキノン(CoQ10)必要。
CoQ10を作るためにはビタミンEが必要。
その酵素タンパクにセレンが必要。
酵素タンパクにセレノシステインが入っている必要がある。
4量体の酵素タンパクの全てにセレノシステインが必要。

硫黄の原子量は32、セレンの原子量は79。
セレンのほうが重いのでよく動き熱運動が多いため、形が変わりやすい。
つまり、セレン酵素のほうが補酵素との確率的親和力が高く、代謝回転を速める。

ネズミに発ガン物質を与える。
その時セレンを与えると発ガン率が90%減る。
胃ガンや皮膚ガンに対して、セレン、ビタミンC、ビタミンEを一緒に与えると、治癒率が90%である。
セレンの血中濃度を上げると、ガンが小さくなる、腫瘍組織が縮小するというという報告もある。

抗酸化スカベンジャーとして、セレンはビタミンEの100倍以上の抗酸化力を持つ。
フリーラジカルスカベンジャーとしてセレンは、ビタミンE、βカロチンを引き離してナンバーワン。

子ネズミを二つの群に分けて、その一方には(飽和脂肪酸が多い)動物性脂肪を与え、もう一方には(不飽和脂肪酸が多い)植物性脂肪を与えた。
幼いネズミで、動物性脂肪を与えた群と、植物性脂肪を与えた群とを比べてみたら、動物性脂肪を与えた群の方が寿命が2倍だった。
つまり、植物性脂肪をもらった方は寿命が半分だった。
これは活性酸素による不飽和脂肪酸の自動酸化が寿命を縮めていること表している。

スカベンジャーのグルタチオンペルオキシダーゼにはセレノシステインが必要。
過酸化脂質であるシミは、グルタチオンペルオキシダーゼで分解される。

セレンは、水銀、カドミウム、そしておそらく鉛を排泄させる作用がある。
セレンには消炎作用があり、リウマチ、膠原病に有効。
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抗酸化スカベンジャー不足の状態で、不飽和脂肪酸を多く含む食物を食べると寿命が短縮する。
不飽和脂肪酸の自動酸化対策として、セレン、Eは重要。
グルタチオンペルオキシダーゼは、グルタミン酸、システイン、グリシンなどのアミノ酸が原料なので、タンパク不足では話にならない。

ガンの治療において、B+Cに加えて、セレン、Eも重要。
セレン、150~200㎍、過量服用は毒性があるので服用量は厳守を。


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