ビタミンB1不足による精神症状 (2015.12.19)

これも、溝口徹先生のブログより
http://orthomolecule.jugem.jp/?eid=1074

ビタミンB1が欠乏することによって生じる欠乏症で有名なものは脚気とウエルニッケ脳症です。
これら代表的な欠乏症にはそれぞれ精神症状が合併することが知られています。以下は、教科書などからの転載です。

脚気は、膝の腱反射の消失などで知られていますが、実は多彩な精神症状を合併します。
食欲不振
焦燥感
情動不安などの神経衰弱症候群

さらに進行すると・・
うつ状態
統合失調症様症状
健忘症候群

ウエルニッケ脳症は、ビタミンB1欠乏のなかでも多飲酒者に多い欠乏症状です。この脳症に起こる精神症状とは・・
無力感
心気的(小さな身体の症状と重度の病気ではないかと思うようなこと)
抑うつ状態

その後、進行すると
不機嫌
不穏
発熱~意識障害

ビタミンB1欠乏だけでこれほど多彩な精神症状を呈する可能性があります。
とくに摂食障害やがんなどで不十分な食事の期間が続くと、ウエルニッケ脳症に近い病態になりやすくなります。

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B1不足は軽度~重度と程度の差はあるが米を食べている日本人は全員あるはず
様々なビタミン不足の中でB1不足は最も多く、弊害も最も大きい
B1不足がないのは糖質制限を行っている人のみ

日露戦争当時、白米ばかり食べさせていた日本陸軍は戦死者よりも脚気による病死者の方が圧倒的に多かった
麦飯を食べさせていた海軍は脚気による死者はほぼゼロだった

アルコール飲酒者はその代謝にB1とナイアシンを必要とするのでB1不足になりやすい
食事摂取しないで大量飲酒するアルコール症患者はウエルニッケ脳症になる

糖尿病治療薬メトホルミンの長期服用もB1不足を来す

B1はピルビン酸→アセチルCoAの代謝の際の最初の補酵素
B1がないと次のB2、ナイアシン、パントテン酸を補酵素とする代謝に進めない
B1不足だと嫌気性解糖主導に傾き、ガンの原因となる

脂溶性B1であるベンフォチアミンはガンの特効薬だと岡崎公彦先生は言っている
(ガンにはベンフォチアミン+メトホルミンが良いとされている)

糖質制限をしてうつ病が良くなる人がいる
機能性低血糖が改善することも良いのであろうが、B1不足が改善してATP不足が改善することも大きいはず

”B1不足で統合失調症様症状”と書かれている
やはり、統合失調症は精製糖質過剰摂取による潜在性脚気+潜在性ペラグラ+鉄タンパク不足

糖質制限+ベンフォチアミン+B50コンプレックスは、ガン、うつ病、その他様々な疾患の予防に役立つはず