今日の日経新聞の社会面に「太陽光で輝く高速道」というタイトルで、オランダで「スマート・ハイウエイ」の実験が始まったことを紹介する記事が掲載されていた。

オランダは北海に面した九州ほどの小さな国土に人口約1680万人が暮らす小さな王国である。オランダと言えば、アムステルダム、チューリップ、風車・・・・・・と美しい風景を連想するが、この小国が世界第9位の天然ガス産出量を誇る資源産出国であることを知る人は少ないだろう。実は私も知らなかった人の一人である。

豊富な天然ガスを産出できる小国で、なぜスマート・ハイウエイなのだろう?

天然ガスの産出量が限界に近づいているという現実的な問題があるようだが、そもそもオランダは温室効果ガス排出量の削減やクリーンで効率的なエネルギーに積極的な環境先進国なのだ。オランダの国土の4分の1が海抜ゼロメートル以下の干拓地で、地球温暖化に伴う海水面の上昇は深刻な影響をもたらすため、その危機意識は高い。そのために二酸化炭素の排出量の削減やエネルギー効率の向上、再生可能エネルギーの導入に積極的に取り組んでいるのだ。

日経新聞の記事によると、オランダ南部の小都市オスの幹線道路の500メートルの区間で「グローイング・ライン」と呼ばれる発光する境界線が試験的に整備されたそうだ。昼間の太陽光を蓄電し、暗くなると発光する特殊な塗料で車線を明るく浮き上らせる試みのようだ。このプロジェクトを手掛けたダーン・ルーゼガールデさんの頭の中には走行中の電気自動車(EV
)に無線で電力を自動供給するスマート・ハイウエイ構想もあるようだ。

日本でも道路の振動を電気エネルギーに変換する仕組みや昼間に太陽光で発電した電気を蓄電しておき、夜の道路の照明に利用するなど、さまざまなアイデアが実用化に向けて動き出している。最近では太陽電池の役割をする塗料の開発も進んでいるから、道路に建物の外壁にと街中が創電装置に進化する可能性を秘めている。蓄電や送電技術の飛躍的な進歩がエネルギー供給の安定化や効率化を推し進めてくれる。

クリーンなエネルギーを効率良く!
新しいライフスタイルを創造する大きな起爆剤となるに違いない。