叱る先生、待つ先生 〜真の教育者とは〜 | ノン・リン・ニョロ子の「のんほい日記」

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ほどほどに仲良し三姉妹と、
まずまずの仲の両親との5人で、
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前回の続き

 
ノンの話をよく聴くと、どうやらこういうことらしい。
 
K先生は、よく怒る。
怒られることはイヤだけど、怒られるのが終わったら「やっと終わった〜」って解放される→心が軽くなる
M先生は怒らずに待っててくれるから、申し訳なさで心が重いまま
 
そして最後に、こう言った。
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このことを、小児科の発達外来(未熟児からの問題継続ガールということで年に3回ほど通っている)のドクターに何気なく話してみたら、こうまくしたてた。(←失礼)
 
「お母さん、それはね、M先生こそが『真の教育者』ですよ!
K先生に叱られて心が軽くなった後に、何か残りましたか?何か変わりましたか?次につながってないでしょ。
ノンちゃんが、待ってくれるM先生に対して、『これ以上迷惑をかけたくない』と感じた、そのことだけでも価値があります。例え、今すぐに行動が変わらなくても、この気持ちが心のどこかに残っていて、いずれ行動に現れるでしょう。きっかけを与える、それが『真の教育者』ですよ」
 
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2年生も終わりに近付いた頃、定年退職のM先生に内緒で1人ずつメッセージを書くことになったと言って、ノンが小さなカードを持ち帰ってきた。
何書いたのかな〜って、後でこっそり見たら
 
「M先生のおかげで、全校一斉下校の集合に遅れなくなりました。ありがとうございました。
M先生、大すき!」
 
メッセージを読んで、1年のときのことを思い出した。
授業参観のその日は、全校一斉下校で、運動場に集合しなければならなかった。だが、帰りの会のあと、ノンの他、数名ののんびりさんが、教室で帰りの支度をしていた。
その子たちに向かってK先生は、「早くしなさいっ!全校生徒があなたたちを待ってるの。あなたたちのせいで、みんなが帰れないの。分かってるのっ!?」と、どなった。
K先生の言うことは決して間違っていないし、遅い生徒を急かすのも当然の指導だと思う。
 
ただ、ノンのメッセージを読んで思ったことは、ノン自身、遅れてもいいやと思ってるわけじゃない。怠けているわけでもない。
みんなと同じように動きたい、早くしたいと思ってはいるんだけど、どうしても「こだわり」が顔を出してしまう時がある。
そこをM先生は責めずにいてくれたおかげで、「こだわり」が自然と溶けて、みんなに遅れずについて行けるようになったんだろうな。
 
2年生最後の日の連絡帳に書いた私のお礼の言葉に、M先生が返事をくださいました。
「私もノンちゃんを見ていて学ばせてもらったことがたくさんありました。子どもの力を信じて待つことは、分かっていても難しいことと思います。ノンさんは、とても努力していたので、私も励まされた感じがします。これからの成長を楽しみにしています」と。
 
見る人によっては、「なんでもっと早くできないのっ!?」としか映らない行為の中に、M先生は、少しでも早くしようとしてるという、わずかな(ノンにとっては精一杯かもしれない)努力まで認めてくれていたなんて。゚(゚´Д`゚)゚。
一言で「集団行動についていけない子」と言っても、おそらくいろんなタイプがあるわけで、M先生はノンの性質を見極めて接してくださったのでしょう。そのおかげで、2年の終わりには、「みんなに遅れずに集合できるようになった」という自信までつけさせてもらうことができました!
教職歴35年間の最後の1年というタイミングでM先生に会えた幸運☆ノンにとっても、私にとっても。
心より感謝です。
 
1年ごとにクラス替えがあって、担任も変わるのが、この地域の小学校の習わしだそうで…
さてさて、3年生の担任の先生はどんな先生かな?