ジョウビタキ(尉鶲、常鶲)は、スズメ目・ツグミ科(ヒタキ科)に分類される身近な冬鳥で、平地から低山の明るく開けた林の中に生息して人里や都市部の公園などでもよく見られます。

尉鶲_1

尉鶲_2

ジョウビタキはスズメよりわずかに小さいくらいの大きさで、オスは頭上が灰色で目の周りが黒く翼は黒褐色で中ほどに白くて細長い斑点があり胸から腹・尾にかけては橙色をしていて、メスは頭が淡褐色で翼は褐色で中ほどに白くて細長い斑点があり胸から腹・尾にかけては淡褐色をしていて容易に見分けがつきます。

尉鶲_3

尉鶲_4

尉鶲_5

尉鶲_6

名前のジョウは「尉」で銀髪を意味しヒタキは「火焚」で、火打石をたたく音に似た音を出すことからジョウビタキと云う名前の由来とされ、翼にある白い斑点をキモノの紋に見たててモンツキドリという地方もあるそうです。

尉鶲_7

尉鶲_8

尉鶲_9

オスメスともに単独生活を行う非繁殖期は縄張りを作って侵入した同種を排斥する習性があり、異性の個体や鏡に映った自分の姿にも攻撃を加えるほどだと言います。

尉鶲_10

尉鶲_11

尉鶲_12

尉鶲_13

食性としては樹上から飛び立ち羽虫を空中捕獲で捕食しますが、地上に降りることも多く冬には木の実もよく食べます。

尉鶲_14

尉鶲_15

尉鶲_16

尉鶲_17

尉鶲_18

尉鶲_19

尉鶲_20

ジョウビタキを見た公園には所謂「バードサンクチュアリ」と呼ばれる場所があります。

サンクチュアリは第一に野生鳥獣の生息地の保全を目的とした場所で「野鳥の聖域」を意味するだけで無く、訪れた人がそこの自然を直接体験することが出来て「自然保護」「普及教育」「調査研究」「環境管理」「人材育成」と云う活動を行う場所でもあると云う事の様です。

尉鶲_21

尉鶲_22

尉鶲_23

尉鶲_24

でも限られた狭い場所の環境を保全すると云うことはその他の場所は保全せず開発すると云う事を前提にしているのでは無いでしょうか、そして人が自然を体験して活動を行う場所でもあると云う事は、やはり鳥獣の為と云うよりは人の為なのでは無いかと思えるのです。

尉鶲_26

尉鶲_27

山林や雑木林などの鳥獣が生活出来る場所が周囲に自然に確保されていれば、生活の為の特別な場所などいらないはずです。

サンクチュアリと云う聖域は鳥獣の生活の場を奪い続けて来た人間が、鳥獣や自然の為にと云う名目で自分達の心を落ち着かせる為に作り出した 免罪符にすぎないのでしょうか・・・

尉鶲_25