2016年8月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1517ページ
ナイス数:30ナイス
万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉 (講談社文庫)の
感想
『探偵の探偵』のようなキャラ総登場感があるが、本の顔見せ程度。メインはあくまでも莉子と悠人。2人の恋路の物語。謎解きというよりは2人の気持ちのうつろいを描くことに主眼が置かれている印象を受けた。このシリーズは今まで角川から出ていたが、本作は『探偵の探偵』の講談社。事前の予定では『ムンクの叫び』は書かれないはずだったのかなと勘ぐってみたり。
読了日:8月29日 著者:
松岡圭祐
ジハード〈1〉猛き十字のアッカ (集英社文庫)の
感想
2003年以来,ものすごく久しぶりに再読。架空歴史ファンタジーだが,たとえば田中芳樹の『アルスラーン戦記』と比べるとテイストがやや軽い。元々が中高生向けのジャンプ・ノベルだったから当然といえば当然だ。智将ヴァレリーの凄みもナルサスには及ばない。登場人物のイキイキとした軽妙なかけ合いが楽しい。
読了日:8月26日 著者:
定金伸治
日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集08)の
感想
町田康訳『宇治拾遺物語』を読むためだけに本書を購入する価値がある。古典文学の常識を打ち破る「超」現代語訳が抜群に面白い。登場人物の口調はまるで関西系お笑い芸人。失笑モノの(良い意味で)くだらないシチュエーションとあいまって面白さに拍車がかかる。お気に入りのエピソードは「奇怪な鬼に瘤を除去される」。かの有名な「こぶ取り爺さん」なのだが,ありえないユルさと軽快なテンポがとにかく秀逸。「最高。今日,最高。でも,オレ的にはちょっと違う感じの踊りも見たいかな」というリーダー格の鬼の口調がすべてを物語る。
読了日:8月13日 著者:
戦旗不倒 アルスラーン戦記15 (カッパノベルス)の
感想
シリーズ開始から30年。ようやく「完結間近」のようだ。終盤に誰もが唖然とすること必至の驚異の展開が待っている。全体的にかなり殺伐としていて,実に硬派な雰囲気に満ちている。
読了日:8月2日 著者:
田中芳樹
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