バイデン氏次男に有罪 現職大統領の子で初―本選前、双方に「傷」 

時事通信 外信部2024年06月12日06時59分

 

【ワシントン時事】バイデン米大統領の次男ハンター・バイデン氏(54)が薬物依存を隠して銃を不法に購入・所持したとして、東部デラウェア州連邦地裁の陪審は11日、有罪評決を言い渡した。現職大統領の子が有罪となるのは初めて。11月の選挙でバイデン氏と再び対決するトランプ前大統領は5月、大統領経験者として初めて有罪評決を受けた。両陣営がともに「すねに傷」を負った格好で、選挙戦の行方に影響しそうだ。

 

バイデン氏は評決直後に登壇した銃規制関連イベントでの演説で、ハンター氏には言及しなかった。ただ、声明で「結果を受け入れる」と述べ、息子に恩赦を与えない考えを改めて示した。また、ハンター氏が控訴を検討しているとも明かした。

 

 評決によると、ハンター氏は2018年10月、薬物依存を申告せずに銃を不法に購入し、所持した。計3件の罪で起訴され、いずれも有罪と判断された。

 

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Photo ABC News

 

量刑の判決は、通常は120日以内に下され、遅くとも11月5日の米大統領選挙のおよそ1カ月前までには判決が下される。 量刑の予想は、法律の条文からは、2件の重罪で最高10年の懲役刑、3件目の重罪で最高5年の懲役刑を受ける可能性がある。 しかし司法関連メディアは、判例から判断すれば、15─21カ月が妥当であり、刑期が短くなることが多く、収監される可能性は低い、と報じている。

 

しかし、ハンターはロサンゼルス連邦裁判所でも、数年にわたる140万ドル以上の所得に対する脱税の罪で起訴されており、その裁判は大統領選挙の2か月前の9月に予定されている。

 

大統領選の影響はあるだろう。 それはどういう影響かと言えば、トランプの有罪判決を、バイデンは選挙運動におけるトランプ攻撃に使いにくい、ということだ。 

 

過去のトランプを振り返ると、彼は自分が泥沼に落ちた時に、闘争の相手も泥沼に引きずり込んで泥仕合をすることが得意だ。 泥仕合では、彼は圧倒的な強みを発揮する。