日経新聞より抜粋引用。

 

米国とイランの対立を巡る過度な警戒が薄れたことで米原油先物相場が下落し、株買いを後押しした。米長期金利の上昇一服も株式の買いにつながった。

 

トランプ米大統領は16日、イランとの戦闘について「終わりに近づいていることを望んでいる」と記者団に対して語った。イランが合意を望んでいるとの見方も示した。米ニュースサイトのアクシオスは同日、トランプ氏が22日に国連総会の開催に合わせて湾岸諸国の首脳らと会談する見通しだと報じた。

 

中東情勢の先行き不透明感はくすぶるものの、エネルギー供給を巡る過度な警戒が薄れた。

 

原油安に加え、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げが物価の上昇を抑えるとの観測から、同日の米債券市場で長期金利が低下(債券価格は上昇)し、前日終値(5.02%)より低い4.9%前半で推移した。金利の上昇が一服したことで、株式の相対的な割高感が薄れたとの見方が株式相場を支えた。

 

英半導体設計のアーム・ホールディングスも大幅高だった。レネ・ハース最高経営責任者(CEO)が16日夕の米CNBCの番組で自社開発した人工知能(AI)半導体の売上高目標の達成に自信を示し、好感された。

 

 

S&P500ETF

  • 下影陰線で反発。
  • 転換線を回復。
  • 11日‐14日の窓埋めは、わずかに未完。

 

17日の日経平均

  • 陰の寄りつき坊主で反発。
  • 転換線には触れなかった。

 

言わずもがなだが、トランプとアームのCEOの話は与太話だと断じざるを得ない。共通して、すぐに嘘だとバレル嘘をつくのは、それだけ切羽詰まっているのだろう。まあ、トランプの場合は、嘘八百が趣味でもあるようだ。 

 

トランプの場合

  • 「イランが合意を望んでいる」という嘘:イランやフーシ派にとって、現在の封鎖は米国やその同盟国の産業の動力・素材の心臓部を人質に取る最大の外交カードだ。トランプがどれほど「ディール」を迫ろうとも、彼らが簡単にこの強力なレバレッジを手放す客観的な理由は、現地の軍事動向を見ても存在しない。
  • 「選挙対策・口先介入」の側面:トランプにとって、米ガソリン・ディーゼル価格の抑制、米国債暴落防衛は最優先の政治課題だ。記者団に対して「終わりに近づいている」と語ることは、根拠に基づく予測ではなく、市場の動揺を抑えるための典型的な「口先介入(ナラティブの創出)」に過ぎない。

 

アームのCEOの場合

想像する3つの裏事情

  • ファブレス(工場を持たない)企業の「責任転嫁」の構造:アームは半導体の「設計図(IP)」を売る会社であり、自社でウェハーを製造していない。彼のの頭の中にあるのは「自社の設計図に対する需要(ライセンス契約)」の数字だ。実際に東アジアの半導体メーカーが素材と電力不足に直面しているという地獄の現場は、アームの四半期決算の「売上目標」というペーパーの上には直接反映されない。彼は「設計の注文は来ている」という事実だけを切り取って「自信」と呼んでいるわけだ。
  • 株価を維持しなければ「即座にクビ」というインセンティブ:彼ほどの立場になれば、中東の物流崩壊や半導体素材枯渇の深刻さを知らないはずがない。しかし、CNBCのような大手メディアで「素材が届かないので、我が社のチップは生産の危機に瀕するだろう」などと現実的見通しを言えば、その瞬間にアーム株は暴落し、彼は株主から訴訟を起こされ、CEOの座を追われかねない。「物理的に作れなくなるその日まで、強気を演じ続けること」が彼の現在の職務だ。
  • トランプ発言(口先介入)への便乗:16日の夕方というタイミングは、ちょうどトランプが「イランとの戦闘は終わりに近づいている」と根拠なき和平の観測気球を上げた直後だ。ハースCEOはこの「根拠なき楽観ムード」の波に便乗し、メディアを通じて自社株を買い支えるための燃料を投下したに過ぎない。


これらの発言を「好感」して株を買い戻したウォール街のアルゴリズムや一般投資家は、まさに思考停止か、現実の認識障害を起こしている。でも、彼らはそれをやめようとしない。 それは、長らく続いた政治的過剰流動性相場の刷り込みの結果だ。 すりこみの結果、陥っている集団催眠が解け、現実に直面するまでの時間はあまりないだろう。

 

金融セクターのETFは、主要指数に対して逆行安だった。本来、「利上げ決定」によって上がるはずのセクターが、そうならない理由は考えたほうが良いだろう。 

 

米金融セクターETF

 

 


アル・ジャジーラより抜粋引用。

 

イラン紛争速報:イエメンで戦闘が激化する中、トランプ大統領がテヘランの「殲滅」を検討

エネス・アブオメル、リーナ・フライハット、レイラ・ミンカラ 

  • ドナルド・トランプ米大統領は、イランの敵対勢力を「殲滅」すべきかどうかについて、重大な決断を下そうとしていると述べた。
  • 国連の事実調査団は、2月にミナブの学校を標的とした攻撃を含むイラン国内での2件の攻撃の背後に米国が関与していたと信じる「合理的な根拠」を見出し、これらは戦争犯罪に該当すると指摘している。
  • イエメン政府軍は、バブ・アル・マンデブ海峡近くの戦略的に重要なカフブブ山脈やタイズなど、複数の戦線でフーシ派の進撃を阻止しようとしており、サウジアラビアは同市周辺地域で空爆による支援を行っている。
  • フーシ派の指導者アブドゥル・マリク・アル・フーシは、メッカを標的としたドローン攻撃があったとするサウジアラビアの主張を「醜い嘘」と一蹴し、自軍の戦闘員は主にサウジアラビアの軍事施設や石油インフラを標的にしていると述べた。
  • パキスタンのカワジャ・アシフ国防相は、サウジアラビアに対するフーシ派の攻撃を受け、サウジアラビアおよびトルコとの「メッカ相互防衛協定」を発動する時が来たと述べた。

 

( 23:15 GMT )
イスラエルがレバノン南部全域で空爆を開始


レバノンの国営通信社によると、イスラエルはここ数時間でレバノン南部各地で複数回の攻撃を行った。

イスラエル軍機による4回の空爆がアル・カンタラとナバティエ・アル・ファウカで報告された。また、レバノンのタルーサの町も攻撃を受けた。

( 21:25 GMT )
イラン革命防衛隊は、ホルムズ海峡を「違法に通過」しようとしたタンカーを攻撃したと発表した。

 

イラン革命防衛隊は、トーゴ船籍のタンカーが今夜、ホルムズ海峡を「違法に通過しようとした」として、同タンカーを攻撃したと発表した。

イラン革命防衛隊海軍は、攻撃後、当該船舶が炎上し停止したと発表した。同海軍は、タンカーが米軍に「扇動され、欺かれた」後に水路を横断しようとしたと主張した。

同部隊は、戦略的に重要な水路の支配権は維持しており、「いかなる侵略者も通過させない」と述べた。

イランのIRNA通信が報じた声明の中で、同国は「ホルムズ海峡を不法に通過しても、違反船舶の破壊以外に何も得られないだろう」と警告した。

 ( 21:00 GMT )
「ナンセンスだ」:ホワイトハウス、イランにおける米国の戦争犯罪の可能性を指摘する国連報告書を一蹴


ホワイトハウスは、2月28日にイランで行われた2回の空爆(南部都市ミナブの学校への攻撃を含む)において、米国が戦争犯罪を犯したと信じるに足る「合理的な根拠」があると結論付けた国連人権報告書を拒否した。

ワシントン・ポスト紙が報じたところによると、アンナ・ケリー報道官は、国連人権理事会は「数十年にわたり、真剣さに欠けるナンセンスをまき散らしながら、人権のために何も成し遂げていない」と述べた。ケリー報道官はさらに、「この紛争において戦争犯罪を犯した唯一の当事者はイラン政権だ」と付け加えた。トランプ政権は、学校への攻撃に対する責任をまだ認めておらず、国防総省による事件の調査結果も公表していない。

国連の事実調査団が木曜日に発表した報告書は、開戦初日に行われた米軍による2回の空爆に焦点を当てており、この空爆で少なくとも178人の民間人が死亡した。攻撃には、ミナブにあるシャジャレ・タイエベ学校への爆撃も含まれており、イランのメディアは、この爆撃で主に子供を含む168人が死亡したと報じている。国連調査団は、この学校は「意図された攻撃地点」であり、巻き添え被害ではなかったと結論付けた。

( 20:45 GMT )
解説
ガリバフの数式メッセージの解読
ウサイド・シディキ


イランのミサイルとドローンによって、数十機の米軍機が撃墜され、中東の米軍基地にある数百棟の建物が損傷または破壊され、数十億ドル相当の軍事装備が枯渇したことを、米国防総省は今週初めに認めた。

水曜日、テヘランは米国との戦争において、またしても意外な武器を繰り出した。それは数学の方程式だった。

イラン議会のモハマド・バゲル・ガリバフ議長は、過去6ヶ月間にわたり、テヘランとワシントンの間の協議において様々な段階で主要な交渉役を務めてきたが、中央銀行が金利を決定するために使用する公式であるテイラー方程式のバージョンを、戦時メッセージを込めた投稿でXに打ち込んだ。

「利上げによってホルムズ海峡が開通するか、あるいは原油が1バレルでも生産されるかどうか見てみよう」と彼は書き、利上げと、イランが事実上封鎖している世界の海上輸送にとって重要な水路であるホルムズ海峡について言及した。

「チョークポイントを25ベーシスポイントも上げられない」と彼は付け加え、再び海峡を指しているようだった。「これはSOHリスクプレミアムであり、我々が設定したのだ。」

ガリバフ氏の投稿から数時間後、米連邦準備制度理事会は政策金利を25ベーシスポイント引き上げた。

 

 

 

 

 

 

 

日経新聞より抜粋引用。

 

米連邦準備理事会(FRB)が利上げを決めた。市場では追加利上げの可能性も意識され、株売りが優勢となった。

 

ウォーシュFRB議長は記者会見で「インフレが高すぎるうえに、その状況が長く続いている」と語り、物価上昇への警戒を改めて示した。市場では「インフレが収まるまでは利上げが続くとの懸念が強まり、株売りの勢いが強まった」(ジョーンズ・トレーディングのマイケル・オルーク氏)との指摘があった。

 

16日の米債券市場ではウォーシュ氏の記者会見中に短期を中心に国債の利回りが上昇した。金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りは一時、前日比0.07%高い4.73%を付けた。長期金利の指標となる10年債利回りも上がり、株式相場の重荷となった面がある。

 

 

S&P500ETF

  • 3日続落で、雲の中に沈んだ後、雲上限で止まった。

 

「フーン、本当に利上げに踏み切ったんだあ」と言うのが正直な感想。 いずれ確実に利上げに追い込まれるが、今回はやり切れるかどうか、半信半疑だった。

 

 

16日の日経平均

  • 「短い陽のカラカサ」で反発。
  • 上値は前日より切り下がっている。

 

 

アル・ジャジーラより抜粋引用。

 

イラン紛争速報:トランプ大統領、戦争は「終盤に向かっている」と発言、テヘラン側と直接会談したと主張

エネス・アブオメル、レイラ・ミンカラ、リーナ・フライハット

  • ドナルド・トランプ米大統領は、イランとの戦争が「うまくいけば終盤に向かっている」と述べ、最近テヘラン当局者と直接会談したと主張した。
  • イスラエル軍は、イランと提携するヒズボラとの間で4月に停戦合意が結ばれていたにもかかわらず、レバノン南部の複数の町を空爆した。
  • イスラエルとモロッコは、大使館の開設や大使の任命などを通じて、外交関係を格上げすることで合意した。
  • サウジアラビアは、フーシ派がメッカに向けて発射したドローンが迎撃されたと発表したが、イエメンの同組織は攻撃を一切否定した。
  • 民主党の上級議員が、イスラエルへの28億ドル相当の爆弾売却を保留にする計画を発表した。
  • ガザ市で、戦争により避難を余儀なくされたパレスチナ人が居住していた高層ビルが倒壊し、少なくとも8人の子供を含む21人が死亡、少なくとも45人が負傷した。
 

(22:15 GMT)

サウジアラビアがオマーン経由で原油の供給を増やす方針を示し、原油価格が下落

 

ロイター通信によると、サウジアラビアがオマーン経由で原油の追加出荷を行う方針であるとの報道を受け、中東における供給途絶への懸念が和らぎ、本日の原油価格は下落して引けた。

 

ブレント原油先物は2.92ドル(2.7%)安の1バレル=105.83ドルで取引を終え、米WTIは3.40ドル(3.2%)安の102.43ドルとなった。

 

事情に詳しい情報筋がロイターに語ったところによると、サウジアラビアはオマーンのソハール港沖での船対船積み替えを通じて、アジアの精製業者に追加の原油を供給しているという。この動きは、ヤンブにある紅海輸出ターミナルに原油を供給する同国の東西パイプラインがドローン攻撃により損傷を受けたことを受けたものだ。

 

UBSのアナリスト、ジョヴァンニ・スタウノヴォ氏は、「サウジアラビアがペルシャ湾から輸出を行っているというニュースは、供給混乱がさらに悪化する可能性に対する懸念が和らぎつつあることを示唆している」と述べた。

 

また、先週の米国の原油在庫が64万バレル減少したものの、アナリストが予想していた160万バレルの減少を下回ったことも、価格に下押し圧力となった。米国のガソリンおよび留出油の在庫も増加した。

 

 

なお、トランプの与太話発言に関しては、直ちにイラン外務省のバガエイ報道官が「直近で米国と直接交渉や会談を行ったという事実は一切なく、それらの主張は虚偽かつ根拠のないものだ」と公式声明を出して全面否定した。

 

これまで何度も繰り返された「終わる終わる詐欺」の一環だ。

 

トランプ大統領が「イランとの衝突は終わる、相手はディール(取引)を喉から手が出るほど欲しがっている」と発言したのは、実は今年2月に戦争が始まって以来、数十回に及び、多過ぎて誰も正確にカウントできていない。

 

3月には「今日、イランとの戦争を終わらせた」と言いながら実際には終わらず、4月にも「クシュナーらが夜遅くまで非常に強い直接会談を行った」と主張してイランから「虚言だ」と猛反発を受けた。先週も「中間選挙の直後には戦争が即座に終わる」と矛盾する発言をしており、今回の一転した「終盤に向かっている」という発言も、これまでの発言のパターンを踏襲した中身のないものだ。

 

動機は、先週の発言後に急騰した原油・ガソリン・。ディーゼル価格を、何とか口先で抑えようとしたのだろう。 

 

しかし、即座にイランに「お前なんかと話をしていない!」と否定されるのは、もうかなり格好悪い。 ものすごくかっこ悪い。 みじめすぎる。

 

FRBの利上げに関しても、不満をぶちまけているが、あまり相手にされなていないようだ。 

 

オオカミ少年ならぬ、オオカミ老人と化している。

 

 

 

 

 

日経新聞より抜粋引用。

 

米原油先物相場の上昇が続き、ダウ平均の重荷となった。米長期金利も上昇し、投資家心理を冷やした。

 

ロイター通信は15日、サウジアラビアの紅海側にあるヤンブーの輸出拠点で原油の積み込み作業が止まったと報じた。9月下旬に積み込む予定だった欧州向けの原油についても、サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコが出荷の取り消しや延期をしているとも15日に伝わった。

 

北アフリカの産油国リビアでは15日、国営石油会社が一部油田の操業を停止したと発表した。停止が続いたり、他の油田が操業停止に追い込まれたりした場合、供給義務を免れるフォースマジュール(不可抗力宣言)を出す可能性があると明らかにした。

 

15日の米原油先物市場でWTIの期近10月物が一時1バレル106ドル台後半と期近物として5月中旬以来の高値を付けた。市場では「イラン情勢の収束の見通しが立たず、先行き不透明感が高まっている」(シーミス・トレーディングのジョゼフ・サルッジ氏)との声が聞かれた。

 

15日未明の米債券市場では長期金利が一時、前日比0.05%高い(債券価格は安い)5.04%を付け、2007年7月以来の高水準となった。金利の上昇で相対的な割高感が強まったとみられた株式に売りが出た。

 

 

 

S&P500ETF

  • 反落してBBー2σへ。

ショートポジションは、現在コスト付近で、若干の含み損。 先週に、まだ若干残って担がれていた4月末~5月中のポジの損切と、それを穴埋めする利食いとを断行したが、利益の出ているポジをより多くクローズしないと相殺できなかった。 今週からまた、売り増しを開始したが、ポジはピーク時の半分程度になっている。

 

FOMCの結果とその短期的市場反応に関して、想定が難しい。慎重にならざるを得ない。大方の予想通りに利上げに踏み切るのかどうかわからない。

 

15日の日経平均

  • BBー2σに沿ったバンドウォークで3日続落。
  • 上影陽線。
  • 三役陰転。

 

 

アル・ジャジーラより抜粋引用。

 

イラン紛争速報:イエメンでの戦闘が激化する中、米国はサウジアラビアのパイプラインが再開されると発表

クリスティーナ・ハラジム、エネス・アブオメル、レイラ・ミンカラ 

  • クリス・ライト米国エネルギー長官は、先週攻撃を受けて停止を余儀なくされたサウジアラビアの東西パイプラインを通じた原油の輸送が、数日以内に再開される見通しだと述べた。
  • イエメンのフーシ派は、サウジアラビアが数十回の空爆を行ったと主張している一方、国際的に承認されたイエメン政府の首相は、同派が急速な進軍の中で民間人を殺害し、避難させたと非難している。
  • オマーン海軍は、ホルムズ海峡での攻撃により遭難した石油タンカーから23人の船員を救助したが、行方不明の乗組員2人の捜索は続いている。
  • サウジアラビアのエネルギーインフラへの攻撃により東西パイプラインが稼働停止に追い込まれ、ペルシャ湾における輸送リスクの軽減に向けた取り組みに疑問が投げかけられたことを受け、供給途絶への懸念が根強く残る中、原油価格は上昇を続けている。
  • イランの治安担当最高責任者は、世界のエネルギー輸送とホルムズ海峡を取り巻く現実が変わったとし、イスラマバード覚書に明記されたテヘラン側の要求が満たされるまで、米国との協議は行わないと述べた。
  • マイク・ハッカビー駐イスラエル米国大使は、米国とフーシ派の間の停戦は依然として維持されていると述べた。

 

(22:00 GMT )
米議会予算局によると、イラン戦争により米国のミサイル迎撃ミサイルは大幅に減少した。


ロイター通信は、議会予算局の発表を引用し、米国は中東での作戦において、保有する主要なミサイル防衛迎撃ミサイルの半分から3分の2を使用しており、イランとの戦争がその枯渇を加速させていると報じた。

この見積もりは、パトリオット、THAAD、SM-3、SM-6迎撃ミサイルを対象としている。連邦政府機関は、生産ペースが上がったとしても、これらの備蓄を再構築するには少なくとも5年かかる可能性があると述べた。

ロイター通信によると、同局はミサイル防衛迎撃ミサイルの交換費用は約131億ドルと見積もっており、これは弾薬補充費用総額217億ドルの一部である。さらに、地上攻撃巡航ミサイルの交換には73億ドルが必要となる。

米国の議員向けに費用分析を提供する議会予算局は、迎撃ミサイルの減少により、将来の紛争に備えて使用できる迎撃ミサイルの数が少なくなると述べた。ロイター通信は、国防総省が迎撃ミサイルの保有数を公表していないため、この計算はあくまで推定値であると指摘した。

( 20:30 GMT )
サウジアラビアからの輸出混乱により、一部の原油現物価格が1バレル130ドルを突破


ロイター通信が引用した貿易関係者の話によると、中東情勢の緊張が高まり、先週の攻撃以来サウジアラビアの主要パイプラインが稼働停止状態にあることから、欧州における一部の原油現物貨物の価格は1バレル130ドルを超え、4月に記録した過去最高値に迫っている。

サウジアラビアは、先週の東西パイプラインへの攻撃により紅海沿岸のヤンブー港からの積み込みを中止せざるを得なくなったことを受け、9月下旬に予定されていた欧州向け貨物の出荷を停止した。

北海油田はサウジアラビア産原油の代替となる可能性を秘めていると見なされているが、LSEGのデータによると、北海フォーティーズ原油は1バレルあたり136.75ドルまで急騰し、米イ​​スラエルによる対イラン戦争が激化した4月の史上最高値に迫っている。

( 20:15 GMT )
共和党下院議員がイラン、イエメン、船舶攻撃をめぐりヘグセス議員に対する弾劾条項を提出


退任する米国下院議員トーマス・マッシーは、イランを含む様々な紛争の管理に関連する「重大な犯罪と軽犯罪」の疑いで、ピート・ヘグセス国防長官に対する8つの弾劾条項を提出した。

マッシーが下院で読み上げた主張は、ヘグセスが議会の承認なしにイランに対して戦争を仕掛けたこと、カリブ海で麻薬密輸の疑いのある船舶への攻撃で民間人の犠牲を最小限に抑えられなかったこと、そしてイエメンで違法な命令を実行したことを非難している。

弾劾決議案は共和党が多数を占める下院で可決される可能性は低いが、11月の再選を控えた共和党議員の一部に、物議を醸している国防長官について意見を表明させる採決を強いる可能性がある。

トランプ氏、イランとの戦争、そして米国によるイスラエルへの支援を批判する数少ない共和党員であるマッシーは、5月の予備選挙で、トランプ支持派と親イスラエル派のロビー団体から数百万ドルの資金提供を受けた候補者に敗れた後、議会を去る予定だ。

 ( 19:45 GMT )
イラン戦争により、2027年第1四半期の米国のインフレ率は0.5%上昇する見込み:議会予算局


米議会予算局(超党派の予算分析機関)によると、2月28日に始まった米国の対イラン戦争は、これまでに380億ドルの費用がかかっており、今後毎月30億ドルずつ増加すると予想されている。

予算局によると、費用の大部分は弾薬の急速な消費に起因するもので、米国の備蓄を補充するには5年かかる可能性があると推定している。

同報告書は、この戦争によって2027年の最初の3ヶ月間でインフレ率が0.5%上昇すると予想されると付け加えた。

この戦争は米国の軍需品備蓄を枯渇させ、エネルギー価格を高騰させたため、米国が将来起こりうる紛争に対応できる能力に対する懸念が高まり、既に逼迫している連邦予算にさらなる圧力がかかっている。


 

 

米国が面子を保ったまま戦争を終わらせる出口が全く見えず、米ライト長官の言葉とは裏腹に石油・ガスの供給回復の道筋も見えず、共和党が中間選挙で大敗を免れる道も見えない。

 

 

 

世界が、そして日本がエネルギーと素材の供給の遮断・寸断を免れる道も、現首相の下では見えない。

 

気分は暗い。

 

 

 

日経新聞より抜粋引用。

 

人工知能(AI)の開発ペースが鈍化するとの懸念で、半導体関連などAIインフラ銘柄の売りが優勢だった。中東のエネルギー供給を巡る警戒から米原油先物相場が上昇したことも、投資家心理の重荷となった。

 

米アンソロピックのダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)は12日に投稿したブログで、AIが制御不能に陥るリスクなどを避けるため、AIモデルの開発を減速すべきだと訴えた。米オープンAIのサム・アルトマンCEOや起業家のイーロン・マスク氏も賛意を示した。

 

原油高も株式相場を下押しした。サウジアラビアは11日、攻撃を受けたペルシャ湾から紅海に原油を送る東西パイプラインの操業を停止した。オマーンの外相は13日、14日に同国で開く予定だったイランなどとの会合を延期したと明らかにした。米原油先物市場ではWTIの期近物が一時104.95ドルと5月中旬以来の高値を付ける場面があった。

 

ダウ平均の構成銘柄ではないが、バンク・オブ・アメリカの下げが目立った。投資家向け会合で2026年7〜9月期の投資銀行業務の手数料収入が前年同期比で減少していると明らかにした。

 

 

S&P500ETF

  • 窓を空けた上影陽線で反落。
  • 10日ー11日の窓を埋めた。
  • BB-2σにタッチ。

 

14日の日経平均

  • 続落で、BB-3σに接近。
  • 三役陰転。

 

 

アル・ジャジーラより抜粋引用。

 

イラン紛争速報:フーシ派が2つの島を占領、サウジアラビアは空爆を強化

ファイサル・アジズ・カーン、クリスティーナ・ハラジム 

  • フーシ派は、紅海南部のグレーター・ハニシュ島とリトル・ハニシュ島を占領したと発表し、さらにサウジアラビアの戦闘機が過去24時間で54回の空爆を行ったと付け加えた。
  • イエメンのフーシ派はさらに、サウジアラビアのハミス・ムシャイトにあるキング・ハリド空軍基地に対し、弾道ミサイルとドローンを用いた大規模な攻撃を仕掛け、「直撃した」と主張した。リヤド側からは即時の反応はなかった。
  • イランは、ホルムズ海峡の支配権をめぐる湾岸諸国との予定されていた会合が、イエメンでの最近の事態を受けてサウジアラビアによって延期されたと述べている。
  • イエメンでは、フーシ派が戦略的に重要な港湾都市モカを占領してから数日後、サウジアラビアが支援する政府軍がモカ奪還を目指しフーシ派の陣地への空爆を実施する中、複数の戦線で地上戦が激化している。
  • イラン革命防衛隊(IRGC)によると、大型タンカーがホルムズ海峡南部の航行制限区域を通過しようとした際に機雷に接触し、炎上した。
  • 米中央軍(CENTCOM)は、イラン革命防衛隊(IRGC)がホルムズ海峡でタンカー「エル・ガイア」に機雷を仕掛けたと主張していることは虚偽であると述べている。
  • ドナルド・トランプ米大統領は、「イランは合意を望んでいる」と改めて主張したが、「米国が関与するかどうかは私が決定する」と付け加えた。
 
( 22:30 GMT )
イランの安全保障責任者は、協議に関する米国の示唆を否定し、条件を満たす必要があると述べた。

イラン最高国家安全保障会議のモフセン・レザエイ書記は、ドナルド・トランプ米大統領からの「矛盾した」シグナルを退け、テヘランの条件が満たされるまでは協議はあり得ないと述べた。

「米大統領の『交渉はしない』から『話し合う用意がある』という矛盾した発言に惑わされてはいけない」と彼はXに書き込んだ。「石油と海峡をめぐる利害関係は変化した。事態の収拾を図っても、これから起こることを止めることはできない。イランの条件が満たされるまで、話し合いは行わない。以上!」

( 22:15 GMT )
分析
米国の制裁措置はイランの交渉姿勢を変える可能性は低い

テヘラン大学の国際関係学教授、シャホ・サッバーは、米国によるイランへの制裁がテヘランの交渉姿勢を変える可能性は低いと述べている。

「制裁は国家主体を標的にしているが、制裁が通常標的にするのは社会で最も貧しく、最も弱い立場にある人々だ。これは目新しいことではない」と彼はアルジャジーラに語り、米国は新たなアプローチを試みているが、成功する可能性は低いと付け加えた。

「確かに、米国政府はより創意工夫を凝らし、イランに対する新たな制裁措置を考案しようとしているが、これらの制裁措置によってイランがアメリカの要求を受け入れるとは考えていない」と彼は述べた。

「確かに圧力は存在し、多くの人々がそれによって苦しんでいます。しかし同時に、この圧力がイランの交渉姿勢に影響を与えるとは考えていません。」

「個人的には、どちらの側にとっても完全な勝利は不可能であり、現実的ではないと考えています。この破壊的な戦争から抜け出す道を見つけるためには、双方が自らのニーズと期待を明確にすると同時に、相手側にも実行可能な解決策を提示する必要があると思います。」

( 21:30 GMT )
ベセントは、米国は「イランを支援する者」への攻撃を継続すると述べた。

 
スコット・ベセント米財務長官は、財務省は「イラン政権がテロ活動を継続することを可能にする物的、技術的、または財政的支援を提供する者を標的とし、その活動を阻止し続ける」と述べた。

ベセントはソーシャルメディアへの投稿で、「財務省はイラン政権へのいかなる支援も容認せず、イランを支援する者を特定し、暴露し、孤立させる取り組みを継続する」と述べた。

月曜日の早い時間帯に、米国財務省は、イランで事業を展開するロシアの大手国営金融機関であるVTB銀行に対し、制裁回避を幇助したとして制裁措置を発表した。

ベセントは先月、イランに対する経済圧力キャンペーンを発表し、世界中のテヘランの金融利権を標的にすると誓った。
 
 
 

ベッセントはやはり頭がおかしい。 今、彼が必死にならなければいけないのは米国債務膨張を止めること、そして米国債の沈下を防ぐこと、諸国のドル離れを食い止めることであり、イランやロシアへの経済制裁で新たな経済破壊ブーメラン現象を起こすことではない。

 

自虐的経済制裁に固執する点では、EUのフォン・デア・ライエンに似ている。

 

 

 

 

トランプ、ゼレンスキーに露の「ディーゼル施設」攻撃停止を要求 

著者 Anuron Mitra 政治 公開 2026年9月14日 03:24

 

Investing.com — ドナルド・トランプ大統領は日曜日、ウクライナによるロシアのディーゼル燃料施設への攻撃が燃料不足を引き起こしていると述べた。この発言は、米国の全国平均ディーゼル価格が史上初めて1ガロン当たり6ドルを超えた数日後に行われたものである。

トランプ大統領はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に対し、「ロシアのディーゼル燃料施設への攻撃をやめるよう」求めた。

「他の標的を攻撃するのは構わないが、ディーゼル燃料施設は攻撃すべきではない。世界的な燃料不足を引き起こしているからだ」と、トランプ大統領はアイルランドで記者団に語った。

ウクライナは近年、ロシアの石油精製施設やエネルギーインフラへのドローン攻撃を強化しており、その結果、ロシアの燃料生産量は低下している。ロイター通信は今月初め、ウクライナとの紛争を受けてロシアが2026年の石油生産見通しを17年ぶりの低水準に引き下げたと、政府の草案予測を引用して報じた。

ロシアもウクライナのエネルギーインフラを頻繁に攻撃している。2022年2月下旬にロシアが陸・海・空からウクライナに侵攻して以来、両国間の戦争は4年以上にわたって続いている。

米国では、GasBuddyのデータによると、木曜日に全国平均ディーゼル価格が史上初めて1ガロン当たり6ドルを突破した。一方、国際原油価格の指標であるブレント原油先物は、主に中東情勢の緊張を背景に、年初来で約72%急騰している。

 

 

上記のニュースで思いついたことをメモで残す。
 

 

1. 世界のディーゼル危機とトランプ大統領の思惑

  • 給油機がカンスト(10ドル近辺)する米国: 中東紛争(米イラン衝突)による原油高と、ロシアによる軽油の輸出禁止措置が重なり、米国内のディーゼル価格は全米平均で1ガロン=6ドルを突破。カリフォルニア州などでは、古い給油機の表示限界である「9.999ドル」に達するスタンドが出現し、社会問題化している。
  • トランプのウクライナへの圧力: トランプ大統領はウクライナのゼレンスキー大統領に対し、ロシアのディーゼル施設への攻撃停止を要求。市場では「中東情勢(イラン紛争)」こそが原油・燃料高騰の最大要因とみられているが、11月の中間選挙を控えるトランプは、自身の対イラン政策への批判をそらし、支持基盤(農業・物流地帯)の不満を抑えるため、原因をウクライナへ政治的に転嫁している。

2. 日本の現状:補助金(人工呼吸器)が隠す危機

  • ディーゼル価格「159.4円」という偽りの安定:現在の国内の軽油価格は平均159円40銭だが、これは政府が1リットルあたり36円00銭という巨額の補助金を投入しているためだ。補助金がなければ、本来は約195円40銭(200円一歩手前)まで暴騰している。(ガソリンについては、何度も触れてきているので割愛する)
  • 国民の危機感の麻痺と産業への歪み:欧米が300円〜380円台の暴騰に直面する中、日本だけが補助金で価格を抑え込んでいるため、国民の省エネ意識が育たない。また、運送会社にとっては「店頭価格が安定しているように見える」せいで、荷主に対して適切な運賃値上げ(燃料コスト転嫁)の交渉がしにくくなるという、ディーゼル特有の構造的弊害が起きている。

3. もし、原油価格が120ドル/バレルを超えたら? 「予算枯渇の未来」ディーゼル・ガソリン・灯油の高騰

  • 「今月末〜10月中旬」に全燃料予算が枯渇する恐怖:9月上旬に投入された6,136億円は、ガソリンやディーゼル、灯油などすべての燃料油を支える合計予算だ。原油が120ドルを超えた場合、必要な補助金額は1リットルあたり70円〜80円規模へ倍増し、月々の予算消費は「毎月1兆円」ペースへと跳ね上がる。結果として、政府の目算(来春まで持たせる)は完全に崩壊し、今月末(9月末)あるいは10月中旬にはこの6,136億円を完全に使い果たす計算になる。
  • 2.5兆円の予備費枠すら冬前に消滅:この予算が尽きれば、政府は残された「中東情勢等対応予備費(約1.9兆円の残り枠)」を切り崩すことになるが、毎月1兆円が溶ける環境下では、本格的な冬(12月)を迎える前の11月中には予備費そのものが完全に空っぽになる。
  • 迫られる破綻的な二択:国債(借金)をさらに発行して「将来世代へのツケ」を無限に増やしながら補助金を継続するか、あるいは補助金を打ち切って「軽油1リットル=230円〜240円超」の物流大麻痺を受け入れるか、秋のうちに日本経済は致命的なデッドラインを迎える。

 

 

 

昨日書いた記事とダブるが、オリジナルの記事では十分な理解ができない層がいることが判明したために、省略と簡潔を念頭にまとめ直した。

 

 

 

 

中東石油・ガス遮断危機がもたらす世界的サプライ・チェーンの麻痺
日付:09/13/26
By Kotaroe

先週起きた一連の出来事に起因する中東での陸・海のエネルギー輸送ルートの完全封鎖は、単なる燃料価格の高騰にとどまらない。世界の製造業の心臓部である東アジア(日本・韓国・中国・台湾)を直撃し、自動車やハイテク機器の完成品が作れなくなる「地球規模の構造的生産危機」へ突入するリスクを孕んでいる。

1. 陸海すべての「迂回ルート」完全封鎖の構図
親イラン勢力(イラン・フーシ派・イラク民兵)は、産油国が数兆円を投じて構築してきたホルムズ海峡の「迂回ルート」を狙い撃ちし、すべての出口を完全に塞いだ。

  • 東の海(ホルムズ海峡・オマーン湾・アラビア海): イランがホルムズ海峡を封鎖。さらに統制区域をアラビア海まで拡大し、商船の航行を実質的に禁止。
  • 東の迂回路(UAE・フジャイラ港): 最後の裏口であったフジャイラ港がイランのドローン攻撃等で機能低下に陥り、かつイランの統制域拡大で事実上の封鎖へ。
  • 陸の命綱(サウジ東西石油パイプライン): イラク南部からのドローン攻撃により、サウジ政府は「予防措置」として操業を一時停止。
  • 西の海(紅海・バブ・エル・マンデブ海峡): イエメンのフーシ派が海峡の喉元である「ペリム島」を完全制圧。サウジ・イスラエル関連船を狙い撃ちにする海上要塞を構築。


 2. 本質:世界全体の「25%遮断」が、東アジアを「脳梗塞」にする
遮断されるのは世界の全石油ガスルートの「約25%程度」だ。しかし、これが世界経済の致命傷となるのは以下の構造的要因があるためだ。

  • 東アジアへの一極集中: 世界平均では25%でも、日本を含む東アジアの中東依存度は70%〜90%と異常に高い。産業の血液(エネルギーと原材料)が局所的にストップする脳梗塞状態が起きている。
  • 「世界の工場」の機能不全: 東アジアは、世界のプラスチック、合成ゴム、各種電気製品、半導体・電子部品の圧倒的な供給元(マザー工場)だ。この地域の心臓部が間接的に狙い撃ちにされている。


3. 致命傷:原材料の「部分的なショート」が主要完成品産業を直撃
現代の高度な製造業は、部品が「たった1つ(1%)足りないだけで製品を完成できない」ジャスト・イン・タイム方式をとっている。ナフサ、ヘリウム、臭素などの川上素材の寸断は、以下の主要完成品産業へドミノ倒しのように直撃する。

① 自動車産業(完成品・サプライチェーン)

  • 合成ゴム・内装プラスチックの途絶: ナフサ遮断により、タイヤやホースに使われる合成ゴム、ダッシュボードやバンパーのプラスチック樹脂が生産できなくなる。
  • 車載半導体・電子基板のストップ: 臭素(死海産)の紅海ルート遮断により、エンジンの制御や自動運転に不可欠な「車載半ポート(ECU)」や「プリント基板」の製造がマヒ。部品の数%が届かないだけで、世界中で新車の組み立てラインが停止・大減産に追い込まれる。


② ハイテク・IT機器産業(スマートフォン・コンピュータ・デジタル家電)
最先端AIチップ・メモリ(HBM・DRAM)の減産: カタールの施設被弾によるヘリウム枯渇は、台湾(TSMC)や韓国(サムスン)の半導体製造ライン(露光・冷却プロセス)を直撃。スマホやPC、AIサーバー向けの最先端半導体の供給が遅延する。

  • マザーボード(主基板)の製造ストップ: 臭素の供給途絶により、PCやスマホの心臓部であるプリント基板の難燃剤が不足。
  • 筐体(ケース)やレンズ: プラスチック成形品や光学レンズのコーティング剤が出荷できなくなり、新型スマホやPCの「世界的な発売延期」や「大幅な出荷制限」へ直結する。

4. さらに広がる全産業への裾野の破壊
① 石油化学・生活・医療マテリアル

  • l医療・衛生: 注射器、点滴袋、医薬品包装など、病院の消耗品プラスチックが製造不能に。
  • l食品パッケージ: コンビニ容器、ペットボトル、包装フィルムが枯渇し、食品メーカーが「容器がないため出荷できない」事態へ。

② 都市インフラ・建設

  • アスファルトの枯渇により道路工事が凍結。断熱材や塩ビパイプの不足で建築業もマヒ。

③ 農業・食料(肥料のストップ)
中東天然ガス遮断による化学肥料(アンモニア・尿素)の価格限界突破と、トラクター用軽油(米国では一時ガロン10ドル迫る)の暴騰による世界的な不作・食料危機。

5. 結論と現在のフェーズ(時間的猶予)
この危機は「完全な生産ダウン(ゼロ)」ではなく、「中東依存度の高いアジアの工場で素材・部品が数割足りなくなる(遅延する)」という形をとる。

現在はまだ各企業が1〜3ヶ月分の「安全在庫」を取り崩して水面下で耐えている段階であり、一見すると社会は動いている。しかし、この全面封鎖が固定化され、在庫が尽きる「数週間〜数ヶ月後」には、自動車、スマホ、PCの減産・出荷停止を皮切りに、世界中の衣・食・住・医療・ハイテクすべてをジワジワと干上がらせる「全産業同時マヒ」が目に見える形で表面化する。まさに今、世界経済は歴史的な防衛線の瀬戸際に立っている。
 

最後に、国内発電用燃料

発電用燃料(LNG)の遮断:3週間で尽きる最速のタイムリミット

原油に比べ、日本の発電用燃料(特に火力発電の主軸である液化天然ガス:LNG)は保存が効かず、国内備蓄が約3週間分しか存在しないため、最も時間的猶予のない致命的な爆弾となっている。

  • 調達争いの激化: 日本のLNG供給の1割強を占めるカタール・UAEからの輸送がホルムズ海峡封鎖により完全途絶。アジア向けスポット価格は前年比2倍(24ドル/MMBTU超)に急騰し、争奪戦が激化。
  • 冬のブラックアウト(大停電)リスク: 現在は冷房需要が落ち着く秋口のため手元の在庫で耐えているが、封鎖が固定化された場合、11月〜12月の冬の暖房需要期に防衛線が崩壊。数割の燃料不足がそのまま電力不足に直結し、計画停電や工場の強制的な操業停止に追い込まれる。
  • 電気・ガス代補助金終了の悪夢: 政府の電気・ガス代への補助が10月検針分で一旦終了する予定と重なり、冬以降の日本の世帯・企業の光熱費は過去に例を見ないレベルで暴騰(ハイパーインフレ)する恐れがある。
  • 原発追加稼働の限界: 安全審査や地元同意の手続き(数ヶ月〜年単位)、および東西の送電容量の壁(原発は西日本に集中、不足するのは東日本)があるため、今冬の危機回避には物理的に間に合わない。


この「米国産もすぐには増産・輸出できない(液化プラントが満杯)」という物理的限界のなかで、日本がブラックアウトを避けるための事実上唯一の防衛線がロシア極東の「サハリン2」である。不足分は、このルートでの調達増量に賭けるしかないだろう。

 

貧弱脳集団の首相官邸ではなく、与党内実務派実力者、経産省、外務省が連携して下記のような交渉が進行していることを願っている。

  • 「自分が供給できないものを、他から買うなとは言えない」という大原則: 米国(トランプ政権)から対露制裁に基づく輸入停止圧力を受けたとしても、日本側は「だったら米国産を売ってくれ」と返す強力な外交切り返しカードを握っている。米国が日本を干上がらせて東アジアの工場が止まれば、米国のハイテク・軍事産業も自滅するため、米国も強硬には出られないだろう。
  • 個人的に期待している秘密裏の実利交渉: 政府および大手商社は、表舞台の日米同盟や対露制裁のポーズとは裏腹に、水面下でロシア(ガスプロム)側と緊密に実務折衝を行っている可能性が極めて高いと勝手に想像している。現にウクライナ侵略以降で初めてサハリン2からの原油供給が日本向けに再開されるなど、有事の防衛線確保に向けた冷徹なギブ・アンド・テイクが動いているはずだ。

 

 

 

日経新聞より抜粋引用。

 

原油価格の上昇が一服し、株式に買いが優勢となった。ダウ平均は前日に7月下旬以来の安値を付けていたため、自律反発を見込んだ買いも入りやすかった。

 

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は11日、湾岸諸国とイランが外相会合を開き、ホルムズ海峡の航行を巡って協議する見通しだと報じた。エネルギー供給を巡る過度な警戒感が後退し、米原油先物市場でWTIの期近物は前日比2.4%安で取引を終えた。原油高の一服で市場心理が改善し、株式を買い直す動きが広がった。

 

11日発表の8月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.4%上昇した。伸び率は前月と同じで、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と一致した。食品とエネルギーを除くコア指数の上昇率は前月比で0.3%と、市場予想(0.2%)を上回った。15〜16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決まるとの観測が強まった。

 

11日発表の8月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.4%上昇した。伸び率は前月と同じで、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と一致した。食品とエネルギーを除くコア指数の上昇率は前月比で0.3%と、市場予想(0.2%)を上回った。15〜16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決まるとの観測が強まった。

 

ダウ平均は原油高や金利高などを背景に直近4営業日で1600ドルあまり下落していた。11日は押し目買いが入りやすい面もあった。

 

 

S&P500ETF

  • 大きな窓を空け、転換線にタッチ。
  • 足は「上影陰線」。
  • 9月8日ー9日の窓を埋めた。

 

日経平均先物も高い。

 

CME Nikkei Futures

  • 昨日一般市場引け時より685円高。

 

 

アル・ジャジーラより抜粋引用。

 

イラン紛争速報:フーシ派が紅海沿岸を制圧、サウジのパイプラインが停止
エネス・アブオメル、アリ・ムスタファ、ヌール・カリーム

  • イランの支援を受けるフーシ派勢力は、政府軍に対する急速な進撃の結果、イエメンの紅海沿岸を完全に制圧した。
  • サウジアラビアは、イラクから発射されたドローンによる攻撃を受けたことを受け、「予防措置」として、同国にとって極めて重要な東西石油パイプラインの稼働を停止した。ただし、リヤド当局は、さらなる攻撃を防ぐための時間をイラク当局に与えるため、即時の報復は控えている。
  • イラクのアリ・アル=ザイディ首相は、サウジアラビアの東西石油パイプラインに対するドローン攻撃がイラクから発射されたものであることを確認した後、調査を命じ、地域の軍事司令官を解任した。
  • イランは月曜日、オマーンで湾岸諸国と会談し、地域の安全保障を促進するため、ホルムズ海峡について協議する見通しだ。


昨日の記事でも説明したが、ホルムズ海峡・オマーン湾のみならず、バブ・エル・マンデブ海峡・紅海ルートでも、中東から東へ向かう石油・ガスの輸送ルートが絶たれる状態になっている。

 

昨夜の米国株式市場はこの状態を無視して上がったが、週明けもその流れを引き継いで始まるのかどうか、わからない。

 

しかし、ファンダメンタルズ的には、日本を含むアジア諸国にとって燃料・原料の動脈を絶たれる事態になっており、それはアジアに半導体をはじめとする電子部品、プラスチック製品、化学素材を依存する世界経済にとっても深刻なダメージを与えることになる。 

 

事態が好転する見込みは現時点では皆無だが、トランプ政権、日本首相官邸、ウォール街の目くらまし与太話が発信されるのか? されないのか? されても市場がつきあうのか、つきあわないのか? 

 

まあ、目先の短期をあれこれ想像しても、大きな流れの中ではノイズに過ぎない。 

 

世界が、かなりろくでもない状態に向かっているのは間違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 二週続けて20週線を割った。

 

20週線を越えれば、新たな展開に希望を持てる。逆に、それが上値抵抗として機能するとトレンド転換に可能性が出てくる。