トランプ氏もTikTok開始 フォロワー数はバイデン氏を圧倒 毎日新聞

6/3(月) 7:25

 

11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のドナルド・トランプ前大統領(77)が1日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」にアカウントを開設した。

 

利用者が多い若者への浸透を狙っている。フォロワー数は1日もたたないうちに270万人を超え、今年2月に投稿を始めた民主党のバイデン大統領(81)の陣営の約34万人を抜き去った。  

 

最初に投稿したのは、1日に総合格闘技団体「UFC」の試合を観戦に訪れた際の動画で、UFCを率いるダナ・ホワイト氏が「大統領が新たにTikTokに登場しました」と紹介し、トランプ氏は「光栄だ」と語った。  

 

トランプ氏は大統領在任中、利用者情報が中国政府に流出するのを懸念し、TikTokの米国事業の売却を求める方針をとっていた。しかし、最近になって規制強化に反対。TikTokの運営企業の大株主である有力支援者に配慮したとの見方もあるが、トランプ氏は否定している。バイデン氏は議会と連携して米国事業の売却を求める法律を制定したが、選挙運動では利用を続けている。【ワシントン秋山信一】

 

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Photo FOX News

 

 

 

考えさせられることが2つある。

 

一つは、近年特に顕著な米国の「理屈が全然通らない政策」。国家安全保障上の懸念があるとして、1年以内の米国資本への売却か操業停止を義務付けたTikTokを大統領選挙運動のツールとして使用する矛盾。

 

もう一つは、政治闘争としてバイデンと民主党が仕掛けた、民主党の岩盤の基盤であるNY州でのトランプ起訴の結果と、戦略的目標との相違。

 

民主党寄りのメディアと、そうではないメディアでは、トランプ敗訴の支持率の影響調査が異なっていた。 大雑把に言えば、民主党バイアスがかかった調査結果ではトランプに若干ネガティブになり、そうではない調査ではトランプ支持率への影響はプラスになるというもの。

 

結果がどうかと言えば、一つの目安として政治献金の動きがある。

 

トランプ陣営選挙運動顧問のクリス・ラシビタとスージー・ワイルズは、 「偽りの裁判の判決が発表されてからわずか数分後、私たちのデジタル募金システムは支援で圧倒され、アクセス数が多いためにオンラインでは一時的な遅延があったにもかかわらず、トランプ大統領は小口寄付者から3,480万ドルを集めた。」と 発表した。

 

続けて、

 

「金額が過去最高だっただけでなく、昨日の寄付者の29.7%がWinRed(トランプ陣営の寄付サイト)プラットフォームの新規ユーザーだった」

「悪徳ジョー・バイデンと民主党による選挙介入による政治的魔女狩りは、MAGA運動をかつてないほど目覚めさせた」 

「3,480万ドルの寄付金はトランプ陣営がこれまでに記録した最高額のほぼ2倍だ」

 

としている。

 

実際、WinRedのサイトは新規寄付者が殺到し、一時ダウンしたようだ。

 

民主党の戦略は間違っていたように見える。 

 

ちなみに、私は、どっちが大統領になっても、もう米国はダメだと思っている。 どちらも米国を建て直せない。 利払いが軍事費を超えた国家債務、老朽化が進む国内交通インフラ、低下が進む米国の国際的威信、ロシアと中国に後れを取る軍備拡大、スタグフレーションの様相が垣間見える米国経済等々の問題・課題に、どちらも有効な政策提案ができていない。

 

強いて言うならば、トランプの方が少しだけ世界平和に貢献できるかもしれない。 少しだけだ。 ウクライナでの対露代理戦争を止める意思を表明しているが、トランプは頑強なイスラエル擁護の姿勢を崩していない。米国の孤立化は止まらないだろう。

 

不法移民問題は、トランプの方が真剣に取り組むだろうから、国内治安は少し改善するかもしれない。

 

上記にもあるように、トランプは土曜日にニュージャージー州で行われたUFCのイベントに出席した。 そして彼の登場は大歓声で迎えられ、スタンディングオベーションが起こった。

 

 

失敗した多くの国内外政策同様に、バイデン民主党政権は戦略ミスを犯したようだ。

 

それでも、大統領選の予想など私はするつもりはない。 どうなるんだろう?との関心を持って見ているだけだ。

 

なぜって、どちらがなっても、もう米国はダメだから。