Photo Le Monde
イスラエル軍のラファ空爆で45人死亡 国際社会から非難強まる
抜粋
イスラエル軍が26日に行ったガザ地区南部ラファへの空爆ではこれまでに45人が死亡し、現地でNHKが撮影した映像では複数のテントが跡形もなく破壊された様子が写っています。ガザ地区で増え続ける住民の犠牲に国際社会からの非難が強まっています。
イスラエル軍は26日、ICJ=国際司法裁判所から攻撃をただちに停止するよう暫定的な措置を命じられた南部ラファを空爆し、ガザ地区の保健当局によりますとこれまでに45人が死亡したということです。
NHKガザ事務所が27日に現場で撮影した映像には、複数のテントが跡形もなく破壊され、住民が焼け跡から缶詰などの食料を拾い集める様子が写っています。
また、現場近くに住んでいる男性は当時の様子について「女性や子ども、高齢者が犠牲になり地面に倒れていた」と惨状を訴えました。
この空爆についてイスラエル軍は、民間人の犠牲を減らす措置をとりイスラム組織ハマスの幹部2人を標的にしたと主張しました。
ICJから攻撃を停止するよう命じられたあともイスラエル軍の攻撃が続き、住民の犠牲があとを絶たない状況に、国際社会からの非難が強まっています。
*********************************************************
ラファは、イスラエル自身が指定した安全地帯だ。 つまり、ここが安全だと宣言して避難民を誘導しておいてから攻撃を開始したことになる。
なるほど、虐殺を最も効率的に行う方法だ。 イスラエルは、ナチスドイツ以来の極悪非道国家であることを隠そうともしない。
イスラエルの言い分は、上記にあるように避難民の中に2人のハマスがいた、というもの。
Map NHK
150万人の中に、たった2人の敵兵がいたから、爆撃して当然だ、という言い分は常軌を逸しているが、恐ろしいことに、それを「ハマスの人間の盾戦略」が悪い、と言う輩がいる。
米国家安全保障会議(NSC)の報道官は、こう言い切った。
「イスラエルにはイスラム組織ハマスを追う権利があり、今回の攻撃で、イスラエル市民に対する攻撃に責任のあるハマスの幹部2人が死亡したことは理解している」
出典 米、ラファへの空爆は「悲痛」 ハマス幹部死亡も強調 CNN 2024.05.28 Tue posted at 07:31 JST
イスラエル、米国、英国のイスラエル擁護には、西側同盟国でも、さすがについていけなくなってきている。
Politico MAY 25, 2024 7:21 PM CET
イスラエルの行動は「国際法と相容れない」ドイツのハーベック副首相
ハーベックの発言は、そのような直接的な非難をすることに消極的であったドイツ政府高官のレトリックの変化を示している
2024年5月25日 7:21 PM
また、火曜日にパレスチナを正式に国家として承認する予定のスペイン、ノルウェー、アイルランドの3か国の外相は月曜日、ブリュッセルのスペイン大使館で開かれた集会で演説したが、ノルウェーのエスペン・バース・アイデ外相は「我々3国は数か月前から、ガザにおけるイスラエルの戦闘スタイルが国際人道法に違反しているのではないかと懸念していると述べてきたが、今、それが分かった」と発言した。
アイルランドミホル・マーティン外相は昨夜、ラファのテントキャンプへの攻撃を「野蛮」と非難した。「ガザは非常に小さな飛び地で、人口密度が高い」と述べ、「そのような地域を爆撃すれば、罪のない子どもや民間人に衝撃的な結果をもたらすことになる」と強調した。「我々はイスラエルに対し、ラファでの軍事作戦を今すぐ中止するよう求める」
スペインのホセ・マヌエル・アルバレス外相は、アイルランド、ノルウェーの外相とともにスペインで開いた記者会見で、「昨日の(ラファへの)爆撃は、罪のないパレスチナ民間人が殺害される日がまた1日増えたということだ」と言った。
「これは、我々の3つの郡が長い間求めてきた即時停戦を強調するものだ。」
「しかし、この件は国際司法裁判所の判決を受けて起こったことであり、その判決はすべての当事者にとって拘束力があり義務的なものであることを改めて思い起こしたい」
もちろん、イスラエルはこれら3国の駐在大使の即時召還を命じ、3国の駐イスラエル大使全員を呼びつけ、叱責し、非難した。
EU外務政策担当ジョセップ・ボレルは、「重要なのは、国際司法の核心である国際司法裁判所の判決だ。国家レベルを超えて行動するためには、国連憲章の核心となるものだ。裁判所の決定の履行をイスラエルは尊重すべきだ。」と語った。
フランスのマクロン大統領は「ラファで多くの避難民を殺害したイスラエルの攻撃に憤慨している」と月曜日、X(旧ツイッター)に書き込んだ。
トルコのエルドアン大統領は、「ラファへの攻撃を実行した野蛮人が裁判にかけられるよう、トルコ政府は全力を尽くす。」と誓った。月曜日の演説では、イスラエルのネタニヤフ首相を再びアドルフ・ヒトラーに例え、ネタニヤフ首相がナチスドイツの独裁者を真似していると主張し、ネタニヤフ首相とその殺人ネットワークはパレスチナ人の抵抗を阻止できずに人々を虐殺することで権力の掌握を拡大しようとしている、とした。
イスラエルへの非難、糾弾の声を挙げたらキリがない。 そしてそれらの声は正しい。 非合理的自民族優性思想に基づく他民族虐殺を許容すれば、人類に未来はない。 それを肯定する者は、その対象に自分がなる可能性を想像できない。 要は頭が恐ろしく悪いか、勝手に自分は優性の存在だと思い込んでいる狂人だ。
残念ながら、米国は民主党、共和党、どちらが政権をとっても、イスラエル擁護は変わりそうにない。 少なくとも、世代交代が進み、パレスチナ支持を掲げる若い世代が支持する政権が誕生するまでは。