ずっと、当ブログで述べてきたことを、反ロシア主義急先鋒の英国のメディアでも報じ始めた。
Experts said Europe is 'shooting itself in the foot' with current sanctions strategy
They warned Russia is developing considerable resilience to sanctions regimes
By DAVID AVERRE
UPDATED: 07:21 BST, 1 April 2024
ロシアへの制裁は欧州経済に打撃を与え、ロシアは成長した ー そしてプーチン大統領に中国との関係を強化し、西側に対してより積極的になるよう促しただけだ
欧州は現在の制裁戦略で 「自らの足を撃っている」 と専門家は指摘
彼らは、ロシアが制裁体制に対してかなりの回復力を開発していると警告した
以下抜粋翻訳 by Kotaroe
西側の制裁は、ロシアがウクライナで侵略を続けることを抑止するために何の役にも立たず、ウラジーミル・プーチンがキエフとの戦争を続けている間、ロシア政府よりも英国と欧州に害を与えている可能性さえある。
バイデン米大統領が制裁によって 「ルーブルは瓦礫になる」 と宣言してから2年以上が経過したが、ロシア経済は2023年にGDP成長率が3.6%に達し、G 7のすべての国を上回る回復力を見せている。
それどころか、資金凍結、国際決済システムからのロシア銀行の締め出し、貿易停止によってクレムリンの戦争努力を無力化しようとする西側の努力は、ロシア政府が中国やイランを含む他の国際的パートナーとより良い関係を構築することを促しただけだ。
現在、専門家たちは警鐘を鳴らしている。制裁が加速すれば、英国と欧州のパートナーは敵に対して弱体化し、米国に従属するようになるだけだ、と警告している。
キングス・カレッジ・ロンドンの経済戦争専門家であるクセニア・カーカム博士は、MailOnlineの独占取材に対し、欧州は制裁戦略で 「自らの足を撃っている」 と語り、ロシアに 「西側の支配メカニズムから逃れ」 、より自立するよう促した、と続けた。
また、米国のハミルトン・カレッジのアラン・W・カフルニー教授 (国際問題) は、ロシアからの石油とガスの輸入を停止するという欧州の決定は、自国の経済にダメージを与え、米国企業の懐を肥やすだけだ、と主張した。一方、ロシアは炭化水素の輸出を続けている。
経済戦争でロシアを罰するという西側の冷酷なコミットメントは、すでに10年間続いている。
米国とEUは、クリミア併合後の2014年に早くもロシアの団体に制裁を科したが、これは「抑止し、混乱させ、実証する 」、つまりロシアのさらなる侵略を抑止し、その非道な活動を妨害し、西側の決意を示すことを目的とした戦術である、と英国外務省は述べた。
しかし、2022年2月のロシア軍によるウクライナへの全面侵攻は、抑止力としての制裁の失敗を明確にした。この措置は明らかに、クレムリンの暴力的な目標の強行を止めることができなかった。
「制裁はロシアの行動に多大な影響を与えたが、発信国が掲げた目標の方向には影響しなかった」 とカーカム博士は語った。
「ロシアを抑止することが目的であれば、制裁は明らかに逆効果であり、ロシアを西側、特に米国に対してより攻撃的にしただけだ」
その後、戦争が勃発した後、キエフの西側のパートナーは、地上軍を派遣したり、航空戦力を持ってウクライナの防衛に来ることを拒否した。
その代わりに、すでに失敗している制裁の範囲を劇的に拡大し、経済を麻痺させ、主要な国家機関や個人にさらに厳しい罰則を課すことで、プーチンの戦争マシンを弱体化させ、行動の変化を強制しようとした。
しかし、これらの戦術は、世界の政治・経済フォーラムにおける西側の支配を弱体化させるためのロシアの努力を加速させただけだと、カーカム博士は考えている。
「ロシアの孤立は神話だ」 と彼女はきっぱり言った。
「モスクワは、新たな世界的なパワーバランスを構築することを目的として、BRICSのパートナーや中東、アフリカ、ラテンアメリカのいくつかの国と強力な同盟を結んでいる。」
「私たちが今目撃しているのは、制裁を回避し、西側の管理メカニズムから逃れるための代替貿易ルート、決済システム、免税区域の (ロシアの) 開発だ。」
「西側にとって最も警戒すべき要因は、長期的に見れば、制裁遵守への過度の依存が、制裁が効果的に機能するメカニズム、すなわちドルの覇権とサプライチェーンの支配を弱体化させることである。」
西側の制裁体制の支持者は、ロシアの現在の経済力は長続きしないと主張し、戦争が続く今後数カ月から数年の間に真の影響が感じられるだろう、と主張している。
しかし、カーカム博士はこれに疑問を呈し、ロシアはここ数カ月、制裁が活用されると期待される欠陥を補強し始めていると主張している。
「2022~2024年には、防衛費が過去最高 (GDPの7.5%) を記録し、ロシアの軍事能力が向上した。ロシアは『特別軍事作戦』のニーズに対応するために必要な天然資源、労働力、知識をすべて保有している。」 と彼女は言った。
「電子機器や機械のような一部の分野のギャップは、ロシアのパートナーによってうまくカバーされてきた。これらのパートナーは現在、ロシアの主要部品の不足を補うだけでなく、ロシアの将来の自給率と国内生産を確保するために専門知識を共有している。」
「『カラシニコフ』経済が戦争の継続に依存していると示唆するのは間違っている。」
カフルニーはさらに踏み込んで、戦争の影響とその結果としての制裁は、ロシアにとって純粋な利益にさえなる可能性を示唆した。
「確かに、経済の軍事化は将来のボトルネックにつながるかもしれないが、どちらかといえば、戦争がロシア経済に与えた全体的な影響はおおむねポジティブだ」 と彼は宣言した。
さらに、中国やインドなどがロシア産原油を安価で購入する一方で、価格の高騰に苦しむ欧州が、ロシア産エネルギーの輸入に背を向けたことでオウンゴールを達成したと説明した。
そして、制裁の穴だらけの性質は、ロシアが制限を回避することを可能にしており、第三国は単にモスクワの製品を買い占めて販売することができる。
「欧州諸国は『制裁ブーメラン』に非常に苦しんでいる」 とカフルニーは言った。
「2022年から2023年にかけて天然ガス価格が高騰し、特に比較的安価な天然ガスに基づくドイツ経済に壊滅的な打撃を与えた。」
「米国のLNG輸出業者は、戦争のずっと前からトランプ政権とバイデン政権にロシアのエネルギーから西ヨーロッパを遮断するよう圧力をかけてきたが、ヨーロッパへの輸出の増加によって大きな利益を得てきた。」
その結果、欧州諸国と米国との 「ハブ・アンド・スポーク」 関係はますます強固になり、英国とEU諸国は軍事保護、石油・ガス輸入、市場アクセスの面で米国への依存度をさらに高めることになる。
ウクライナでの戦争に終わりが見えず、ロシア軍がドンバスでゆっくりと、しかし着実に前進しているため、西側の政策立案者は今、厄介なパラドックスに直面している。
キエフへの直接的な軍事支援に消極的な米国、英国、欧州は、制裁体制の抜け穴と赤字を補強しつつ、ゼレンスキー大統領に数十億ドルの援助パッケージを与え続ける以外に選択肢はない。
しかし、この10年で何かが証明されたとすれば、現在の制裁へのアプローチが意図したとおりに機能しておらず、多くの人の目には完全に効果がなくなっている、ということだ。
カーカム博士は政策立案者に対し、制裁へのアプローチを見直すよう求め、現在の軌道はロシアの軍事的有効性を低下させることはないが、世界中の国々に意図しない結果をもたらす可能性がある、と警告した。
「貿易戦争や経済制裁などの抑止メカニズムへの過度の依存は...最終的には、重要なサプライチェーンのさらなる混乱を招き、ビジネスの非効率性と資源の枯渇を引き起こす。」
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食料と資源の自給率が、世界No.1の国を経済制裁で破滅へと追いつめることができる、と考えた時点で、そいつはバカ確定だ。
世界経済に不可欠な資源におけるロシアのシェアを無視して、ロシア産購入禁止をすれば、インフレが起きて自国経済を痛めつけると想像できなければ、脳の発達障害を抱えている。
赤字国債発行で国庫を賄っている国家が、G20で断トツの財務優良国家を経済的に追いつめられると思うのなら、痴呆が進行しているか、生まれつきの痴呆だ。
ロシアと中国とイランを同時に敵に回せば、その3国を同盟関係に導き、結束を固め、軍事力ではNATOを遥かに凌駕することになる、という計算が出来なければ、頭を使う仕事はできないと悟るべきだ。
ということで、現在の欧米日は、あまりにも多くのバカを政治家と官僚に抱えすぎたことが明らかだ。
なお、死角がないように見えるロシア経済だが、問題はある。 軍産複合体をフル稼働させる経済は、間違いなくインフレを引き起こすからだ。 そして、西側との緊張が緩和したときに、そのエンジンを停止し、代りになる産業が必要になる。 それでも、バカな行為を散々続けたG7諸国よりは100倍ましな状態だろう。
プーチンが良い奴か悪い奴は、横に置いておいて、少なくとも頭の良さは、G7首脳は誰も足元にも及ばない。
頭の良い顔
頭空っぽな顔