米軍は、世界最貧国の武装組織にケンカを売っておいて、今苦労している。 数年前まで、こんな米軍の様相を見るとは、全く想像できなかった。

 

かなりパニックになっていることは、トップが公式に、自分が情けないことを発言している自覚がないことからも想像できる。

 

 

紅海での米海軍とイエメンのアンサララ率いる軍隊(フーシ派)との現在の紛争は、米海軍が数十年にわたって戦ってきた最も重要な戦いの一つである、と米海軍提督が2月18日に語った。

(同様の戦いは)「戦闘に従事している艦船がある第二次世界大戦に遡らなければならないと思う」 とブラッド・クーパー副提督は、日曜日に放送されたCBSニュース60ミニッツ番組のインタビューで語った。


「私が交戦中と言っているのは、相手が撃たれ、当方も撃たれ、撃ち返すということだ」 と彼は続けた。

クーパーは米中央軍の副司令官であり、海軍が紅海に約7,000人の水兵を投入した、と語った。CBSの報道によると、海軍はイエメンのミサイルや無人機に対して約100発の標準地対空ミサイルを発射した。

 

 

 

連日の米英軍の攻撃にもかかわらず、フーシ派は全然めげておらず、米英艦船に攻撃を続けて戦果を誇示している。

 

Yemeni Navy targeted, hit 2 US-owned ships in Gulf of Aden: YAF spox 

By Al Mayadeen English 

Source: Yemeni Armed Forces - Military media 

Today 20:17

 

イエメン海軍、アデン湾で米艦船2隻を攻撃: フーシ派報道官

 

以下翻訳 by Kotaroe

 

イエメン軍の報道官は、この日2度目の発表として、アデン湾での海軍作戦について詳述した。

イエメン軍の海軍は、紅海で2隻の米国所有の船舶を標的とし、船舶への直接的かつ正確な打撃を確認した、とヤフヤ・サリー准将の報道官は月曜日の夜に発表した。

広報担当者は、標的となった2隻の船は、ばら積み貨物船「シー・チャンピオン」と「ナビス・フォーチュナ」だ、と語った。

 

彼は、イスラエルによるガザ地区への侵略が停止するまで、紅海とアラビア海におけるイエメン軍の作戦はエスカレートし続ける、と強調した。サリーは、これらの二つの攻撃は、過去24時間にパレスチナを支援するためにフーシ派が行った第三、第四の主要な作戦であることを強調した。

月曜日の朝早く、サリー准将は、海軍が昨夜、いくつかの対艦ミサイルを使用して、アデン湾の英国船ルビマールを標的とした軍事作戦を実施したと発表した。報道官は、この作戦により、船は壊滅的なダメージを被って沈没の危険にさらされた、と報告した。

サリーは最新のアップデートで、ルビマールは沈没した、と述べた。

サリーは、この作戦は侵略と包囲に耐える抑圧されたパレスチナ人を支援し、イエメンに対する米英の侵略に対応して行われた、と繰り返し述べた。

イエメン軍は、作戦の一環として、船の乗組員の安全な避難を確保したことを強調し、すべての要員が安全に達したことを強調した。

 

3200万ドルの米軍無人機を撃墜
また、イエメン防空軍がホデイダ上空で米軍のマルチロール型無人機MQ-9リーパーの撃墜に成功したことも確認した。

米軍の無人偵察機は、「シオニストのために、わが国に対する敵対的な任務を遂行していた」とサリーは語った。

「イエメン武装勢力は、愛するイエメンを守るため、そしてパレスチナ人民を支持する立場を確認するため、さらなる軍事的手段を取り、あらゆる敵対的目標に対してさらなる質の高いな作戦を実行することを躊躇しない」とサリー氏は強調し、「イエメン武装勢力の赤とアラブのバーレーンにおける作戦は、侵略が停止し、ガザ地区に対する包囲が解除されるまで、停止することはない」と続けた。

注目すべきは、10月7日以来、抵抗の枢軸が撃墜した3機目のハイテク無人機であることだ。MQ-9ドローンは複数のミサイルを搭載することが可能で、米国がこの地域で実施した著名な暗殺計画に使用されたと伝えられている。このシステムは、米国に約3200万ドルの費用がかかる。

特筆すべきことは、イエメン軍は2023年11月8日に記録された最後の事件で2機のMQ-9無人機を撃墜することにも成功している。

 

 

 

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対空ミサイル、パトリオットも、巡航ミサイル、トマホークも、1発あたり、フーシ派のドローンの1000倍以上のコストがかかる。 しかも、バカ高いMQ-9リーパーも

合計3機も失っちゃって。 他の爆弾、燃料費なども入れると、ざっと2億5000万ドル強(400億円弱)は、使っちゃったんではないか?

 

そして、現在の米軍の使用ペースは、米国内の生産能力及び米軍への納入ペースを遥かに上回っている。 つまり、持続不可能だ。

 

そして何度か述べたように、米国債務の利払いは国防費を超えた。すなわち、軍事費増額を赤字国債を原資として行えば、雪だるま式に元本も利払いも拡大し、財政破綻の速度が速まる。

 

ただし、いつの時代も、どの国もそうだが、軍人は国家財政の事を考えたりしない。だから、文民統制が重要なのだ。

 

さて、米国はドツボに自らハマった。 

 

現在米軍の攻撃対象は、フーシ派とイラク、シリアの武装組織だが、この背景には、「局地戦でイランに勝てるわけねーし、ヒズボラにも一度手ひどくやられてトラウマが残っていておっかねーし、ここは弱そうなところを叩いてオイラが強いところを見せよう」という思考があったと、私は想像している。

 

しかし、目論見とは正反対の結果になり、米英軍はイスラエル関連艦船どころか自国の船舶も守れず、連日の爆撃もフーシ派に対する抑止力とはならず、逆に火に油を注ぐ格好になっている。

 

それが上記、副司令官の発言の背景だ。

 

しかし、繰り返すが、世界最貧国のろくな対空システムも持っていない武装組織相手の戦闘で上記の発言をすれば、自分達が世界各国、自国民からどう思われるか想像できていないようだ。

 

私は、米英軍は軍事力のみならず、情報収集分析能力がとてつもなく劣化していると思う。何千人も分析官を抱えているのにもかかわらず、この始末だ。 そりゃ、ロシアや中国相手に、もう勝てねーよ。 バカばかりになっちゃたんだ。 考えてみれば、往々にしてバカは自分の言う事を聞くさらなるバカばかり採用するんだな。

 

フーシ派を沈黙させるには、米英は地上軍の展開をするしかない。 そしてそれを行えば、アフガニスタン以上の地獄が待っている。