イスラエル軍 “誤射の人質は白旗を掲げていた” 責任認める | 気弱な企業人

     

    Photo ABC News

     

    イスラエル軍 “誤射の人質は白旗を掲げていた” 責任認める NHK 

    2023年12月17日 7時21分

     

    抜粋

     

    ガザ地区で3人のイスラエル人の人質を誤って射殺した問題をめぐり、イスラエル軍は、人質が「白旗」を掲げていたことを明らかにし、発砲は軍の規定に反していたと、全面的に責任を認めました。人質の家族などからは、軍事作戦を続ける政府に反発するとともに、解放に向けた交渉の再開を求める声があがっています。

     

    イスラエル軍は16日もガザ地区への激しい攻撃を続け、ロイター通信は南部ハンユニスの病院で空爆による20人の死亡が確認され、北部ガザ市でも多くの人が避難する建物が攻撃され、死傷者が出たと伝えています。

    激しい戦闘が続くなか、イスラエル軍は15日、北東部シュジャイヤでイスラエル人の人質3人を誤って射殺したと明らかにし、衝撃が広がっています。

    イスラエル軍トップのハレビ参謀総長は16日、動画で声明を発表し、当時、3人は爆弾を身につけていないことを示すためにシャツを脱いだうえに、白い布を「白旗」として掲げて抵抗の意思がないことを示していたにもかかわらず、兵士が発砲したと明らかにしました。

    そして「白旗を掲げ投降の意思を示す人物を攻撃することは禁じられている。再発防止のためにあらゆることをする」と述べ、発砲は軍の規定に反していたと、全面的に責任を認めました。

     

    ガザ地区にはいまも130人以上の人質が拘束されていて、家族などからは軍事作戦を続ける政府に反発するとともに、人質解放に向けた交渉の再開を求める声があがっています。

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    イスラエル紙、「The Times of Israel」の記事では、何が理由だったかのか垣間見える。

     

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    Initial IDF probe: Hostages were shirtless, waving white flag when soldiers opened fire 

    Times of Israel By EMANUEL FABIAN 

     16 December 2023, 1:37 pm

     

    IDFの初期調査:兵士が発砲した時、人質は上半身裸で白旗を振っていた

     

    以下抜粋翻訳 by Kotaroe

     

    イスラエル国防軍は、ガザ市のシェジャイヤ地区で昨日起きた悲劇的な事件の新たな詳細を提供している。この事件では、ハマスの拘束から逃れることに成功した3人のイスラエル人人質が、軍隊によって射殺された。

    南部司令部の幹部によると、最初の捜査結果を引用して、事件はある建物に駐留していた兵士が、数十メートル離れた建物から不審な人物3人が出てくるのを確認した後に起きた。

    3人とも上半身裸で、うち1人は簡易白旗のついた棒を持っていた。

    兵士は、自分に向かってくる男たちがハマスによってIDF兵士を罠に誘い込もうとしていると考え、すぐに発砲し、他の兵士に 「テロリストだ !」 と叫んだ。

    捜査によると、その兵士は男性のうち2人を殺害し、3人目は殴られて負傷し、元の建物に逃げ帰った。

    その段階で、兵士が発砲した建物の中にいた大隊の指揮官が外に出て、部隊に発砲を止めるよう呼びかけた。

    一方、ヘブライ語で 「助けて」 と叫ぶ誰かの声が、その地域の軍隊に聞こえた。

    しばらくして、3人目の男が逃げた建物から出てきて、別の兵士が彼に発砲し、彼を殺した。

    その後、大隊長は3人目の男の様子が異常であることに気付き、イスラエル人の人質であることが明らかになった。3人の遺体はすべて集められ、身元確認のためにイスラエルに運ばれた。

    警官によると、3人の男を確認してすぐに発砲した兵士は、3人目の男を殺した2番目の兵士と同様に、手順に反して発砲した。

    それでもIDFは、兵士たちをそうさせた理由を理解していると述べた。

     

     

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    紛争勃発当初から、イスラエル軍の挙動は異常だった。 最初は、それを隠蔽して、自らの残虐行為(イスラエル市民を含む)をハマスの行為とした上に、でっち上げの虚報プロパガンダを開始した。 片っ端から、嘘は暴かれている。

     

    参照

     
     
    上記イスラエル紙の文脈からは、自国市民を誤って射殺した背景に、恐怖と規律の欠如があることがうかがえる。 イスラエル軍が精鋭集団だとの幻想は、もはや消えた。
     
    自国民に対してこのような蛮行を行うのなら、パレスチナ民間人にも同様の行為が為されているはずであり、イスラエルが公式に発表しているハマス戦闘員に、どれだけ民間人が含まれているのか、想像しただけで恐ろしくなる。 死亡したのがパレスチナ人なら、このように明るみに出て、イスラエル政府が認めることは絶対にないだろう。
     
    要は、片っ端から人影を見れば射殺するのが日常的なのだろう。 女性、子供、国連、国際赤十字の職員の犠牲が多いのも当然だ。
     
     
    さすがに、イスラエル国内でも非難の声が上がっている。
     
     

    【テルアビブ、エルサレム共同】イスラム組織ハマスが拘束する人質の家族や元人質は16日、イスラエル中部テルアビブで集会を開き、パレスチナ自治区ガザでの戦闘よりも人質解放に優先して取り組むよう政府に求めた。イスラエル軍が人質3人を誤射したことで、ハマス掃討作戦を疑問視する意見が強まった。

     

     1日の戦闘再開後、作戦で人質が犠牲になることや健康状態を懸念する声が出ていた。人質家族会は16日、新たに27歳の女性人質が死亡したと明らかにした。詳しい状況は不明。ネタニヤフ政権への反発が高まる可能性がある。

     

     家族らは集会で相次いで演説した。元人質のラズ・ベンアミさんは「作戦だけで解放はできない。政府は新たな戦略を持つべきだ」と訴えた。

     

     ネタニヤフ首相は記者会見で「人質を取り戻すためにも、勝利のためにも軍事的圧力は必要だ」と述べ、戦闘を続ける姿勢を示した。

     
     
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    テルアビブでは、政府に抗議する数百人のデモが発生したと伝えられている。
     
    ネタニヤフは、正式に停戦が決まれば、首相の座を追われることが確実視されており、戦闘を止める動機には欠ける。
     
    戦闘が続けば続くほど、イスラエルのグロテスクさを世界が目にすることになる。