日本国内メディアは欧米のニュースの中で、次第に少なくなってきたウクライナ善戦・賛美 & ロシア苦戦の記事を敢えて選んで流している現象が、今なお続いている。

 

通信社も例外ではない。 

 

2023-11-29 16:10

ロシア、ウクライナ東部要衝に「人海戦術」 損失顧みず次々兵士投入 時事通信

 

ロシアの東部進軍作戦、悪天候で停滞=ウクライナ ロイター編集 

2023年11月29日午後 12:09

 

戦争なのだから、双方に犠牲が出る。 しかし、すでに英国防省はウクライナ軍の平均年齢が40歳を超えていることを認めている。 50歳、60歳の新規徴収兵が前線に送り込まれていることも報じられている。

 

参照

The average age of Ukrainian soldier is older than 40 as the country grapples with personnel problems 

Erin Snodgrass 

Nov 7, 2023, 10:37 AM JST

 

 

かつて、第2次大戦で敗色濃厚な日本軍でさえ、今のウクライナ軍よりもはるかに老兵は少なかった。 ちなみに、40歳以上が老兵と呼ばれたようだ。

 

平均年齢の高さは、20代、30代の兵隊が戦死、戦傷で消耗した結果であり、無駄な人海戦術を展開して兵力を削ったのは、ウクライナ軍側であることは明白だ。

 

悪天候で苦戦するのは、ロシア軍だけのはずもない。 そもそも、今春から攻撃的な布陣をしてきたのはウクライナ軍のはずだ。 どうして、ロシア軍の進軍停滞というタイトルになるのだ? なんか、もう報道の流れがめちゃくちゃだ。

 

悪天候で苦労するのは、装備、兵站の能力に欠ける方だと昔から相場が決まっている。

 

たぶん、もう欧米では大衆の50%以上は、上記のような与太話ニュースを鵜呑みにしない。 インターネットでのリアルな情報の拡散浸透と、大手メディアでも現実を伝える記事が徐々に増えているからだ。

 

 

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28 Nov, 2023 10:27
EU officials fear Ukrainian military collapse – WSJ
The concerns have reportedly come amid heavy losses for Kiev’s troops during its counteroffensive

(https ://www.rt.com/russia/588112-europe-fear-ukraine-army-unravel/)

 

EU当局者、ウクライナ軍の崩壊を懸念=WSJ
この懸念は、キエフ軍が反攻作戦で大損害を受けた中で生じた、と報じられている

 

以下抜粋翻訳 by Kotaroe

 

欧州連合 (EU) 当局者は、ロシアとの紛争におけるウクライナの立場が、今冬に 「崩壊」 することを恐れている、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は月曜日に報じた。

記事によると、これは6月初めに開始されたキエフ軍の反攻作戦での大きな損失と、 「腐敗に悩まされた」 「機能不全の」 徴兵制度の中で起きた。

2022年2月にウクライナとの紛争が激化して以来、西側諸国は軍事援助を送るなどキエフを積極的に支援してきた。紛争が激化してから1カ月後、NATO加盟国は共同声明を発表し、 「ロシアには大規模な制裁と重い政治的コストが課されている...我々はロシアに対する協調的な国際圧力を維持する決意を維持する」 と述べた。

 

しかし、11月中旬、ウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー大統領は、西側からの援助物資が 「減少した」 と不満を述べた。ゼレンスキーは先週、FOXニュースとのインタビューで、反攻作戦が計画通りに進んでいないことを認めた。

ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、ウクライナ軍の交代要員の多くは 「40歳代の男性で、訓練不足のまま塹壕に送られることが多い」 という。

金曜日、国防・国家安全保障・情報に関する議会委員会のロマン・コステンコ書記は、ウクライナのラジオNVに対し、「今、動員に問題があることは誰もが知っています。動員の失敗と言ってもいいでしょう。」と述べ、状況が変わらなければ、 「非常に大きな問題」 があると付け加えた。

欧州連合 (EU) のボレル外交政策責任者は9月下旬、EUは 「ウクライナを必要な限り支持する」 と述べた。

 

今月初め、BBCは、紛争の初期に宣言された戒厳令中の出国禁止にもかかわらず、徴兵の対象となる約2万人の男性がウクライナから逃れたと報じた。さらに21,000人が逃げようとしたが、当局に捕まった。

 

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痛ましいことだが、撃破されたウクライナ軍陣地では、女性兵の戦死者が確認される事例も増えている。

 

ゼレンスキーは、ウクライナの人口動態を経済復興のためには壊滅的なものにしてしまったが、さらに悪化させるつもりのようだ。

 

懸念すべきは、軍隊の崩壊ではなく、国家の崩壊だ。 すでに、ウクライナは産業的な生産性はゼロに近い。

 

アウディーウカの陥落がいつになるのか知らないが、膨大な資産と人員をつぎ込んできたこの要塞が落ちれば、キエフにとってもウクライナ軍にとっても、重大な転機を迎えるだろう。

 

Photo The Moscow Times