Iranian IRGC began transferring controlled units closer to the Israeli border
Yesterday, 18: 33

(https: //en.topwar.ru/228148-iranskij-ksir-nachal-perebrosku-podkontrolnyh-podrazdelenij-blizhe-k-granice-izrailja.html)

 

イランの革命防衛隊(IRGC)は、統制部隊をイスラエル国境近くへ移送開始した

 

以下概訳 by Kotaroe

 

ウォール・ストリート・ジャーナルは匿名のシリア当局者の談話を引用して、イスラム革命防衛隊(IRGC)が支配下の部隊をイスラエルとの国境に移動させ始めた、と報じている。

 

米国のメディアによると、IRGCはダマスカスやイスラエルとの国境に近いデリゾール地区から部隊の移送を開始した。同時に、イランはまだ参戦の予定はない; イランの構えは 「防御的」 と言われている。 戦闘が始まれば、シリアにも少なくないIRGCの部隊とその支配下にあるイラクのシーア派組織が戦闘に突入する。

 

10月10日、IRGCはゴラン高原地域への部隊の移動を開始したと報じられた。IRGCとヒズボラの部隊は、攻撃に備えてダルアー州とクネイトラ州に駐留していた。人員、ミサイル、ドローンと共に。すでに報告されているように、イランとレバノンは静観の姿勢をとっており、今後の行動は状況の進展如何だ。

今日すでに、イスラエル軍が 「鉄の剣作戦」 の地上部分を開始しガザ地区に入った場合、イスラエルが紛争に介入する可能性がある、とイランが警告したという情報があった。テヘランでは、パレスチナ人居住区の領域での地上戦作戦はレッドラインと呼ばれ、レッドラインを越えるとIRGCとヒズボラの双方が参戦することになる。

 

現時点では、すべてがイスラエルの手にある; 仮にユダヤ人国家の指導部がアメリカの助けを借りてイランに対処すると決めた場合、紛争はさらに進展し、中東全体が炎上する可能性がある。 米国とその同盟国は、目的もなくイスラエルに接近しているわけではない。

 

************************************************************

 

米国はイスラエルに爆弾の供給、アイアンドーム用のミサイルの供給をしている、との報道もあった。 アイアンドーム用ミサイルは、米国のRTX社(レイセオン)も製造している。 先週、RTXの株価が反発しているのを見て、何かあるなあ…とは思っていた。

 

RTX株価

 

 

いろいろな示唆に富む動きだ。

 

まず、非常に危ない状況だ。 下手をすれば中東で広域に戦火が拡大しかねない。 アラブ全体が注目しているのは、イスラエルのガザ地上侵攻があるかどうかだ。

 

また、ハマスの貧弱ながらも大量に5千発も発射されたロケット弾の迎撃で、イスラエル軍においては、アイアンドーム用のミサイルの備蓄が激減している可能性が高い。

 

そして、ウクライナが欲してやまない155㎜砲弾を、イスラエルも欲していることは、イスラエル軍の備蓄が十分ではないことを示唆している。 しかし、米国はウクライナにも彼らが満足する量の供給はできなかった。 米軍の備蓄も底が見えてきたことは報道されていた。つまり米国産砲弾は、イスラエル向けと自軍用を優先せざるを得ない。 ウクライナ支援の優先順位は、限りなく低下することになる可能性が高いわけだ。

 

米国は増産計画を発動したが、目標を達成しても、ロシアの砲弾生産量の1/5程度にしかならない。 イラン、ヒズボラ、イエメン・フーシ派は、ロシア製砲弾の供給、(ことによれば、北朝鮮製も)を受けられる。

 

イスラエルが、冷静かつ合理的に考えれば、行動の自制をするはずだが、こればかりは理屈通りに展開するかどうかはわからない。

 

ちなみに、イランの持つロシア製対空システムS-300は、イランの得意とする魔改造によって、さらに増強されているとの情報もある。

 

ウクライナ紛争で活躍しているイラン製ドローンは、革命防衛隊が大量保有していないと考える方がおかしい。 

 

イランが、地対艦ミサイル、カデルとヌールをどれほど保有備蓄しているかの情報はないが、臨戦態勢を維持してきたイランのことだから、かなり大量に持っているのではないか?

 

よって、米軍も冷静、かつ合理的に考えれば、空母打撃軍による参戦を安易にはしないはずだ。 しかし、やはりこればかりは理屈通りに展開するかどうかはわからない。

 

要は、とてもとても危ない状況だ。