あまりにも、英米発情報に頼る国内メディアの報道と、現地の報道内容が違うので、可笑しくて笑っちゃったのだが、サンプルとして貼っておく。

 

 

 

撤退は“罠”?セベロドネツク「5割奪還」“陥落間近”から一転した理由は…専門家解説 6/6(月) 23:30

 

抜粋

 

一時“陥落間近”と言われていた東部の要衝セベロドネツクでは、ウクライナ側が「5割の支配を回復した」と発表しました。

ルハンシク州、ハイダイ知事:「セベロドネツクで戦闘が続いています。我らの兵士の反撃が成功し、町の半分を奪還しました」

5月末の時点で、ウクライナ軍はセベロドネツクから撤退を始めているとされていました。それがなぜ、反撃に転じることができたのか。実は、この撤退は“罠”だったと、ウクライナ大統領府の顧問が述べています。

ウクライナ大統領府、アレストビッチ顧問:「我々はセベロドネツクを“明け渡した”と見せかけて、ロシア軍を街に誘い込む罠にかけた。ロシア軍の司令部は衝撃を受けている。激しい戦闘が行われていて、ロシア軍司令部は、セベロドネツクを保持しようとすべての戦力を投入している

ロシア軍は現状を保持するのに精一杯とのウクライナ側の見方ですが、状況は予断を許しません。

ルハンシク州、ハイダイ知事:「
状況は少し悪化しました。砲撃は以前より多くなったと感じます。ロシア軍はリシチャンシクやセベロドネツクでもすべてを破壊しています。町を“消し去る”作戦です


防衛省防衛研究所の兵頭慎治さんに聞きます。

(Q.アメリカのシンクタンクは、ウクライナ軍がセベロドネツクでの反撃に成功し、ロシア軍を市の東部郊外と南部から押し戻したと分析しています。ウクライナ軍が押し返した要因はなんですか?)

ウクライナ軍が効果的な作戦を行っていることに加えて、両軍が接近戦を行っていることが挙げられます。敵と味方が近くにいるため、ロシア軍はミサイル攻撃などがやりにくく、激しい攻撃を控えているのではないかと思います。

もう一つ、
両軍の士気の違いも指摘されています。ウクライナ側は戦略的な撤退という選択肢もありましたが、まだ多くの住民がセベロドネツクに残されています。ブチャのような虐殺が起きないように、ウクライナ軍は強い意志をもって反撃を行っていると思います。

一方、ロシア軍は戦力がかなり損耗しているとみられ、セベロドネツクで戦っているのは正規軍のみならず、親ロ派武装勢力の予備役の投入も行われているという見方があります。ロシア軍は兵力も限られるなか、士気も低い状態なので、ウクライナ軍の方が力を発揮できているのではないでしょうか。

ロシア軍は依然として指揮命令系統の構造的な問題を抱えているとみられます。先月、ドボルニコフ将軍が全体の指揮をすることになりましたが、別の人物に交代させられたのではないかという情報があります。ロシア軍は構造的な問題を解決できないまま、トップの首のすげ替えで対応しようとしているようですが、抜本的な状況改善には至っていないようです。

(Q.セベロドネツクで押し返されるとなると、ロシア軍は今後厳しいのではないでしょうか?)

プーチン大統領は東部2州の完全制圧を目指しているとみられています。6月12日は「ロシアの日」と呼ばれる建国記念日の祝日で、プーチン大統領はここで演説をするとみられています。


この日までにルハンシク州を完全制圧するために、セベロドネツクを陥落させる政治的な目的があると思います。そのため、ロシア軍は今、一点集中の猛攻撃を行っているとみられます。しかし、ウクライナ軍の反撃も強まっているので、この政治的な目的の達成は難しくなっていると思います

(Q.ゼレンスキー大統領が激しい戦闘が続く東部ドンバス地方を訪問しました。士気高揚のためにリスクの高い前線に赴くということは、それだけ危機意識が高いということですか?)

そうだと思います。
特にリシチャンシクは、セベロドネツクがロシア軍に制圧された場合、次の激戦地になる可能性があります。先乗りすることで、ウクライナ軍の最高指揮官として、次の戦いへの覚悟を現場の兵士たちに見せたのではないかと思います。

テレビ朝日

 

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下記は、内容が対照的な「military.pravda」のニュース。

 

 

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Северодонецк зачищен, бои идут на окраинах, в аэропорту и у Лисичанска 07.06.2022 00:32

セベロドネツクは掃討されたが、郊外、空港、リシチャンスク近郊で戦闘があった

 

以下抜粋翻訳 by Kotaroe

 

LNRではセベロドネツクが掃討され、郊外、空港、リシチャンスク近郊で戦闘が行われている。

これは、同共和国のロディオン・ミロシニク駐ロシア特命全権大使の報告によるものである。


セベロドネツクでは、すべての住宅が連合軍によって解放され、掃討された。ドイツ連邦軍は工業地帯をほぼ完全に破壊し、「アゾット」まで追い詰めた。アゾット」裏の処理施設でも発見された、とミロシュニクは報告している。

ウクライナ軍はセベロドネツク空港に進駐している。彼らは多くの建物を占拠し、東に向かって大砲を発射している。

リシチャンスク近郊では、郊外と中心部で多くの火災が発生している。
南端に近いところでは、ウクライナ政権が「自爆」部隊を引き入れている。解放された再犯者や脱走兵から集められた集団で、GUR特殊部隊に「世話」されている。

集められた集団には、おそらくベルギー製の戦闘用麻薬が惜しげもなく投与されている。彼らはほとんど役に立たないが、他にはない」とLNR大使は書いている。

プリヴォリェで戦闘が始まった。ここ数日、ウクライナ人戦闘員の装備が集積されていたいくつかの地点が破壊された。
リシチャンスクもセヴェルスクと同時に解放される可能性が高い。

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実は、ロシア国防省の日々の発表には、セベロドネツクの戦況にあまり触れていない。 どうも、大きな包囲網の最も奥にある狭い拠点での、両軍の日々の切った張ったには、大した報道価値がないと判断しているように見える。

 

ロシア軍伝統のアウトレンジからの重砲、ロケット砲、ミサイル、そして地上攻撃機による、ウクライナ全土の重要拠点(ゼベロドネツク、リシチャンスクも一部として含む)への攻撃と、対空システムの成果が淡々と報告されている。

 

セベロドネツクは、現地の行政責任者や、ロシアのが駐在外交官、たまに現地指揮官の談話が出ている。

 

ウクライナ軍兵士の闘争心を煽るために、ホントに薬物が大量投入されているのかどうかは知らん。あってもおかしくはないと思っている。 そもそも、ゼレンスキー自身がヤク中だとのうわさは根強い。 彼の行状を観察していると、ヤク中疑惑は、プーチンの「不治の病説」よりは信ぴょう性があるように感じる。

 

それと、私には防衛相防衛研究所の方の分析が、与太話、ピンボケ、悪い冗談に聞こえる。

 

もし、その分析が間違っていたら、今まで私、個人的には賛成だった防衛費増額について、重大な不安を覚えるだろう。 バカで無駄な分析官を、税金で増やしたくない。