相変わらず子供に勉強教えながらも学びの日々である。教える仕事は準備も含めて大変な部分もあるが、毎日毎日新たな知識や発想を得ながら生きることができて楽しい。そして今の教え学びがきっと先の未来につながっていくのだと思うと今を全力で生きようとワクワクする。しあわせなことだね。
私が働いているフリースクールで高校生の生徒相手に地理の授業を新たに依頼された。すでに大学には合格している生徒だが、卒業までに地理が学びたいということらしい。
地理の授業といっても教科書と地図帳を片手に教える、ということではなく、中学生のときに体調を崩していたために地理の授業を受けることができず、日本各地の地名や特徴が全くわからないので教えてほしい、という案件。
今後児童文学を学ぶそうで、各地の伝承や民話なども入れながら授業してほしいとスタッフさんからアドバイスをいただく。
そうなると毎回毎回仕込みが必要な企画授業で苦労するなあ、と思いながら、だから私のところに来るんだろうな、と妙に納得する。
前回が初回授業で、山口県、島根県をメインに授業を行う。まだまだ全く手探りなのだが、旅行雑誌を使いながらビジュアルでも各地の様子を見てもらう。
山口県は下関の話から入った。江戸時代の西廻り航路の拠点だった話、長州藩の外国船砲撃の話、そこから古代は下関界隈が長門国と言われ、白村江の戦いの時には防衛の拠点になったような話をしたのか。山口の下りで大内市について説明した。地理というよりだいぶ歴史によってしまった。あとは、秋吉台、萩あたりを説明。かつての周防国の説明はかなりおろそかになる。
島根県は古事記のイザナギ、イザナミの黄泉比良坂の話から入り、縁結びということに暗につなげて弁慶の話もした。松江では小泉八雲の話もしたが、ろくろ首の話が長くなりすぎたのは失敗。事前に出雲、石見地域の伝説の話は仕込んでいたので、国譲りの話、八岐大蛇の話、浜田市近くの猫島、犬島の話をする。少し演劇仕立てでやった猫島、犬島は生徒もかなり喜んでいた様子。
今回は準備不足だったが、次回補足を入れながら、鳥取、広島、岡山とディープな中国地方を味わっていきたい。