恐ろしいほど暑い陽ざしである。月曜日は1週間の中で、唯一朝から都心に向かう日なのだが、いつも乗る列車に乗り込んだ時からいつもの立ち位置がとれず、なんかおかしいな、と思っていたら、気づけば超満員電車の乗員の一員となっていたのである。しかし月曜日、とりわけ夏は普段より電車が混む気がするがなぜだろうか。知っている人がいたら教えてほしい。

ともかく毎日体験している人ならいざ知らず、新参者の私には荷が重い圧力だったらしく朝から周りの人様に謝りつつついついしゃがみこんでしまう。

この満員電車という状況が他の国に存在するのかこれは調べなければならないが、この国の東京の民は70年以上もこの困難な移動を自らに強いているのである。どちらかと言えば知ったもの同士以外との接触を嫌う日本人が早朝の電車の中では真逆にお互いの身体を密着させながら硬直するのである。

この移動のあり方に美学を見出すとすればみずからを生きた存在である人間から電車に運ばれる「モノ」としての人間へと置き換えることによる脱構築を無意識に図っているのかもしれない。

日常を哲学的に、非日常に還元してみた。