新陰流稽古の話。前回の稽古で、右横下方からの打ちを、小太刀(短い太刀)で抑えるという稽古をした。武術やったことない人にとっては、短い太刀で抑えるなんて、と思うかもしれないが、たしかに勇気はいる。新陰流では、打つ、打たれる恐怖を克服しなくてはならない、という諌めがあるが、この克服に時間がかかる場合もある。
さすがに、長年やっているのと、新陰流は、撓(しない)に袋をつける独特の道具を使うため、怖いと思うことは少ないが、それが故に、打たれても平気という心持ちでいるのはどうだろうか。これが、木剣、そして、真剣となると、触れただけで、大怪我、もしくは死さえありうる。
やはり、肉を切らして、骨を打つ、ではなく、触れさせない、打たせない意識を作ることが大切。
やはり、間詰りなんだよな、と思う。
相手の間合いに入るように見せて、その実、入らない。