先週末は、昨年より参加している新陰流月影塾の稽古合宿に参加。合宿先の山梨県北杜市は、自然に囲まれた素晴らしい環境で、稽古とともに、地元でしか味わえない自然料理、温泉、で、やっぱり地酒もほどほどに満喫し、久しぶりに旅気分を味わいました。
稽古では、九箇之太刀(以下九箇)を中心に稽古、日曜日の朝には、燕飛六箇之太刀とともに演武会も行いました。九箇は、天才的な剣術家として知られる柳生兵庫助利厳が改良した「尾張流」を稽古しているようで、新陰流としてはめずらしく自ら仕掛ける勢法でなかなか面白いのですが、とにかく手順が覚えづらく、合宿前まで、何度稽古しても手順を忘れ、師に怒られて、とても演武会どころではない、と思いながら、山梨に向かったのでしたが、稽古してみると、最初はボロボロだったものの、指導を受けていくうちにだんだんと感覚をつかんでいくことができたのが不思議でした。演武会も九箇については、現状としては、いいものができたと思います。一年前、九箇の演武を見たときは、こんなのできるわけないと思っていたので、進歩だと思います。一歩、細かい術理や身のこなしについては、これからといったところです。まだまだ直観に頼るところがあるので、ぼちぼち少しずつ理論も入れていこうかなと。これから様々な実践的な勢法を稽古していくようなので、今までやってきた勢法と比較しながら、研究していきたいと思います。身の内の円相の中で動く、動きの無駄を省いていく。この課題については、意識することとともに、打太刀の太刀勢にびびって、瞬間的に大げさに動いたりすること、など、その他無意識のうちに行われている心の動きに気づいていくことも大切だと思っています。新陰流の勢法をひとつひとつ稽古していくことで、、自然と身のこなしも変わっていきましたが、これからはさらに正確さを求めていくこと、苦しく厳しいこともあるかもしれませんが、じっくりと取り組んでいきたいと思います。
「過去は振り返らない主義」とかいいながら、ばっちり振り返っちまいましたが、剣術、とりわけ新陰流の理念に近づいていきたい。