レパートリー公演が終わった。といっても、僕の出演する予定だった公演日程が終了した、という意味で、劇団としては、今週末まで続く。
白痴に関しては、ムイシュキン公爵という大役をよくやり通したと思う。まだまだ納得できないことはたくさんあるけど、納得したらそこで終了。ムイシュキン公爵は、天才的な人間で、世界中の俳優がやりたがる役、と、よく監督に言われるが、そんな役と生きていけるだけでも、人生成功なんじゃないかと思えたりする。白痴やドストエフスキーのほかの作品も読みながら、ムイシュキン公爵のキャラクターをさらに浮き彫りにしていくのが課題。あるドストエフスキーの評論書で、真逆にも思える悪霊のスタブローギンとの類似性について、書かれていたが、今後研究予定。公爵のカリスマ性は、ただいい人だから、というのは、浅い気がする。
イワーノフは、ぜひ近いうちに、大きな劇場で、チャレンジしたいところ。
それで、またみんな成長できるのではないか。
個人的には、イワーノフというより、チェーホフ作品をやる上で、生活のディテールを舞台に持ち込む、ということを追求していきたい。チェーホフの作品だけでなく、顔の表情や習慣や行動など、人物の特徴を象徴する描写が細かく、しかも多く見受けられる。ロシア文学全体の特徴なのかもしれない。
普段の観察をさらに詳細かつ克明にしていくこと、チェーホフやその他ロシア文学の作家の視点を参考にすること。

新作、ブレヒトも待っているが。
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