昨日は、世田谷区内の小学校の音楽室で、声楽のトレーニング。広い部屋で、たくさんの楽器に囲まれて、小さな椅子に腰かけて小学生の時の気分を思い出す。このトレーニングは、劇団からの紹介で、俳優に長く声楽を教えてくださっている先生とは今日が初対面となる。まず、参加メンバーから、音楽の経験と芝居の経歴について話し、先生と声楽のトレーニングの目的について、簡単に意見交換したあと、さっそく実演ということで、先生とみんなの前で歌とセリフを実演する。みんなの前で歌うのをほんとうに楽しみにしていたんです!!一人ではよく歌っているけど、人の前で歌うのは、僕にとって本当に貴重で、喜ばしい機会でうれしい。せっかくなので、グノーのAveMariaを試してみることにする。「gra」のCがうまくでなかったときは、どきっとしたが、曲が進んでいくごとに、どんどん楽しくなる。ただ、楽しみすぎちゃって、楽譜をあまり見なかったので、テンポとリズムはめちゃめちゃで伴奏の先生には迷惑かけたような気もするし、みんなに届ける気持ちが薄れちゃったかな。みんなの感想も聞いてみたい。歌ってても思うけど、この歌って、ひたすら感謝!感謝!って曲なんです。次回、人の前で歌う機会があれば、その精神を大切にして歌いたいです。発声についてはまだまだ使えていない顔や首の部位があるなあと歌いながら思った。
で、セリフですが、やっぱり早口になっちゃっているみたい。セリフのテンポとリズムの意識が足らないのかなあと感じる。セリフにもよるのだろうけど、自分に合ったテンポとリズムがあるんじゃないかと思う。歌っている時の方がはるかに自由で、セリフを言うときは、下半身が緊張して固まっていくのを感じる。
一通り、メンバーの実演が終わってから、先生から、1時間ほど、声についてお話をいただく。声楽を勉強していたのに、今までおおざっぱにしかやってこなかったんだなあと思う。そして、これから僕に求められるのは、声を発見していくことなんだなあと思う。別の所で、声のワークショップを受けていても感じるけど、僕たちは自分が普段話している声だけが自分の声だと思っているけど、本当は、声にはもっともっと可能性があるということ。先生は、普段しゃべっている声は、舞台では使えないもので、舞台に必要なのは、空間を満たすだけの大きな声と声の高さ、そして感情が乗った声を出すことだという。そのために大切なこととして、声楽では母音の響きと、呼吸の深さとタイミング、その他身体的な準備だという。母音は、「え」と「い」が苦手?ってこの前劇団のねえさんにご指摘をいただいているので、普段から意識する。呼吸は、普段、たまに腹式呼吸で話してみるかな?身体的準備は奥が深く、たとえば驚きの感情を乗せたいと思うときは、驚いた時の身体的反応を思い出していくことで、行動を導く準備をするという。感情が乗った時の身体の観察を、今までより、広く詳細にすること。そのためには、身体をもっと知ること。結局は、やっぱり日々の生活が大切ってことですな。声の探求が本格的に始まりそうです。