ふと目が覚める。寝起きは悪くない。窓を開けて、庭に出ると、夜は真っ黒だった空に、ほんのりと色が付きかけている。夜明けの空に希望の文字を感じるのは私だけだろうか。今日は、今にも泣き出しそうな空だけれど、雨だからといって憂鬱になるのは贅沢な気がする。昨夜は、眠りに入るのに時間がかかった。最初は、一日が無事に終わったことを感謝しながら、寝床でその日の出来事をあれやこれやと考えていた。毎日の習慣で、これをすると、心が安らかな気持ちになり。早く眠りにつける。昨夜もそのはずだったが、不思議なものだ。心が落ち着いたせいか、愛に対する高尚な思いが頭を巡っていく。(ここで書くのはあまりにはずかしい)。恥をさらしながらなんとか乗り切った一日の終わりに、心から素晴らしいと思えることに気づくこと。これ以上ない幸せなのかもしれない。眠りの時間が減っても惜しくはない至福。