「創作」という言葉。あたかも自分の魂を搾れるだけ絞って生み出すかのような重い言葉に感じる人もいるかもしれない。僕も、過去の創作家の作品に触れて、その作者の叫びを目の当たりにしたかの様な経験を何度かした。そんな僕が、そういった種の「創作」があることを否定できるはずがない。しかし、僕が普段「創作」という言葉を使う時は、そのような、肩が凝ってくるような概念は意識していない。むしろ、誰もが持つ日々のちょっとした出来事の中から生み出せるものだと思っている。料理でもいい。日曜大工でもいい。買い物でもいい。仕事でも恋愛もそうかもしれない。僕は「創作」という言葉を、頭の片隅におきながら生活することが、僕の人生においては、素晴らしいことであるという確信を持ったから、「創作」をライフワークにすることにした。ただそれだけのことである。もちろんライフワークにするからには、何度か作品を公にする機会を持たないことには話にならないと思ってはいるが、ベストセラー小説を書いたり、著作権収入で億万長者になることは、まあ無理だろうと高をくくっている。スタートが遅いことはよくわかっているし、そもそも、この仕事は、あまり意識してやろうとするものでもない。といいながら、うまくスケジュールがかみ合いそうなコンクールやアートイベントへの出品を狙ってはいる。以前、何度か機会も頂いたが、やはり、甘くはなかった。一生、僕ごときには創れないのではないかという絶望も味わった。今の僕の態度は、それゆえのひらきなおりなのかもしれない。しばらくは、日々、「創作」で遊んでいてもいいかなとも思う。それにしても「創作」よりもっとうまい言葉があればいいのだけれど。ブログの表題に含めた「夢想家」でもよいかな。もしくは「想像(妄想?)家」とか。「創作」なんて言葉にするほどのものでもないと最近思ったりもする。