日曜の朝は、部屋の掃除。僕は、昔から自分の周辺をきれいにしておかないとなんとなく落ち着かない性格である。机の周りに置く、よく使う書籍も入れ替えた。一年前とは全く違う気がする。そういえば、いらないものも増えてきた。来週は、一気に整理しようか。売れれば金策にもなるし。玄関の掃除をしながら、玄関のあいているスペースに何かを置きたいとふと思った。今も、展覧会の写真とかCDジャケットはおいてあるのだけれど何かが足りない。キャンドルはちと不気味だろうか。


昼は、地元の図書館に行く。蒸し暑いが、風は心地好い。ダンスの練習にいそしむ若者たちがふと目に入る。最近、頭の中にあった作家の小説を借りられるだけ借りることにした。一冊、文芸評論の書籍を借りた。そういえば、本格的な文芸評論は読んでなかった。爪の垢をせんじて飲む心積もりで、早速、次の目的地へ向かう間に、少し目を通してみたが、なるほど、と思った。いろいろな書き手のタイプはあるが、中でも、文芸評論家は、自分の考えの芯というか根源を論理的に表現できないとなりたたない。自分の怪しさがよくわかった。


夜は合唱団の活動。この時期は、団に所属し続ける限り、例年、来春の定期演奏会の選曲に時間を費やすことになる。来年は、10回目の定演で、区切りの演奏会。Brucunerという、19世紀に活躍したオーストリアの音楽家をとりあげることは、すでに決定。Brucknerは、合唱団の名称の由来となった「Locus iste」という曲を作曲した音楽家で、団にとっては特別な存在。歌詞は、神を賛美する内容で、いわゆる宗教曲。高音から急に1オクターブ下の音に切り替わる旋律、8分音符、16分音符といった短い音符が連続する旋律は厄介だが、階名でなんとか歌えている所を見ると、全体的にそれほど難しくないのか。歌詞は、全てラテン語で書かれており、発音には、苦しめられることになりそうだが。演奏会ではBrucknerの他に、聴く人に親しみやすい日本の曲も含めて2,3ステージ演奏させて頂くことになる。


音楽との触れ合いが再開したことで、生活のバランスが取れそうな気がしている勘違いを利用して、他のことも一気に進めてしまおうと思う休日の一日。