心の中に、壮大な矛盾を把持し、その矛盾と

対峙し、格闘し続けることができる人が、

器の大きな人間である。

決して「割り切らない」。


先週のある方の講演会で頂いた言葉です。

これは本当に深い言葉ですね。


世の中、価値観が昔に比べ、多種多様で、

白黒つけることが本当に難しくなってきました。

ただ、最近本当に強く思うことなんですが、

こっちがいい、あっちが悪いと、白黒つける

ことに何の意味があるのかと。もちろん大いに

議論を尽くすこと自体は必要と思うんだけど。


最近、IT企業のメディア企業買収が取りざた

されています。やっぱり庶民の感覚からすると、

大金はたいて物事を済まそうとする価値観には

共鳴できません。僕も個人的には好きでは

ありません。当然被害者ともとれるテレビ局に

すれば、最近ぽっと出てきた会社が、あまりにも

唐突で、何と無礼な行為をしているのだと映って

いることでしょう。しかし、買収側のIT企業から

言わせれば、テレビとネットの融合という大義の

前には、世間体はおざなりにしてもいいという

見方もできるということです。


「大義」と「世間体」の矛盾。


ここで大事なのは、当事者もそれを傍観する我々も

偏った見方をしないで、冷静に分析するということ

だと思うのです。

上記の例でいえば、

企業のトップは、「大義」と「世間体」の両方を満たす

ためにどうしたらいいか考えてほしいし、

我々も批判されている側の悪い部分だけを見るのではなく、

その裏で考えていることも理解すべきだと思う。


ただ、実践するのはとても難しいことなんですよね。


マスコミの中には、相変わらず偏った書き方をする所も

多いし、私も未だに情報の刷り込みが入ることがあります。

そんな中でいろいろな切り口でものを見ることがいかに

難しいか。


あふれる情報を漫然とインプットするのではなく、

まず「自分はこう思う」という姿勢で眺めること。

自分が詳しく知らない事に関しては、自分の意見に

近いと思う考え方を探すことも必要ですが、そのときも

自分の考え方との違いを明確にする信念を持つ。

逆に、自分の価値観と相反する価値観に直面した場合は、

相手の考え方の中に認められる部分があれば、自己修正

する勇気・謙虚さを持つこと。


これ自体も「矛盾」を割り切らないことの一例ですね。


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