人生の師を見つけたいと強く考えている。もちろん、今までも素晴らしい

方に出会ってきたし、そういった方々からの教えは、自分の骨となり、

肉になっていると思っている。ただ、できれば自分の目指す道と似た方

向性に進んでいる人、価値観を持っていると思える方を、師に持ちたいと

思っている。それが自分の心の中の迷いを解き放ち、決して揺るがない

自分を形成し、自分の成長をさらに早める助けになるはずだと信じている。


 自分の成長を早めるという意味では、ある本からモデリングという考え

方があることを最近知った。自分の目標とする人を決めて、その人が今

まで進んできた道を研究して、それを徹底的にまねるという考え方であ

る。その著者は、その目標のなる人の写真を家の中で目につきやすい

所に貼り、徹底的にイメージしたらしい。少し気持ちが悪いが(笑) 

 そういえば、自分も無意識にではあるが、そういったことをやってきた

気はする。しかし、今までは、あまりうまくいかなかった気がする。たぶん

今までの失敗から考えると、「誰をまねるか」ということが重要だと思う。

思い付きではなく、自分が真似するべき人は誰なのかを考えてみる。

まあこの営み自体が師を見つけるということなのだろうが。


 もうひとつ、これも本で読んだなかで「守・破・離」という武士道の言葉

があった。最初は人の教えを忠実に守り、(守)、人の教えが身についた

ら、その考えをもとに応用してみる(破)、そして完全に自分のものとした

とき、また新たな考えを探す(離)。とこんな感じだったと思う。

 この言葉を言った人は、新しいものを生み出すときにも、まずは「誰か

のマネをしてみる」ということがまず必要だということを言いたかったのだ

ろう。新しいことを考えようとするとき、どうしても意外性を重視して考え

ようとしてしまう傾向がある。そして行き詰まったりする事がよくあるが、

そういったことから、考えればこの言葉は、含蓄の深い言葉であると思う。
やや蛇足ではあるが。