川越少年刑務所 視察
川越少年刑務所を視察してきました。
目的は、犯罪の再犯防止に向けた矯正処遇や、社会生活に適応する能力の育成、特に性犯罪対策への取り組みについて学ぶことでした。
当日は厳しい暑さの中、塀の内側に一歩足を踏み入れると、外とは空気の質が違うような独特の緊張感が漂っていました。作業所では少年・青年たちが黙々と作業に取り組んでおり、その姿は静けさの中に重さを感じさせるものでした。
(当然、施設内の撮影は禁止されており、しっかり目に焼き付けてきました)
犯罪を犯す背景には、基礎的な生活環境や学力の不足があることが多いといわれます。家庭内で十分な教育を受けられず、親との共依存関係に陥るなど、自己統制力を養う機会がないまま成長してしまうケースが少なくありません。
そのため、刑務所での処遇プログラムは、まず「衝動を抑える力」を身につけさせることに重点が置かれています。
私自身、この視察を通じて強く感じたのは、
社会で生きていくために必要不可欠なのは**自己統制力(セルフコントロール / Self-control)**であるという点です。欲望や衝動に流されず、ルールや規律を守るための力がなければ、いかなる社会的な支援も実を結びません。矯正施設での訓練は、その基盤を築くためのものだと実感しました。
こうした学びを踏まえ、千葉県としても再犯防止の観点から、①更生プログラムの充実、②出所後の生活支援、③地域社会での受け皿づくりを進めていくことが重要です。これらを県政課題として取り組んでまいります。
千葉県議会議員
田中 幸太郎