メータ/バイエルン放送交響楽団演奏会
11月27日(火)19:00開演 @ サントリーホール
リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 S. 124/R. 455
(ピアノ・アンコール)
ショパン:「小犬のワルツ」Op.64-1
ブラームス:ワルツ第15番 Op.39-15
ラフマニノフ:前奏曲 「鐘」Op.3-2
ストラヴィンスキー:バレエ音楽 「春の祭典」
(アンコール)
チャイコフスキー:『白鳥の湖』よりワルツ
ピアノ:エフゲニー・キーシン
指揮 :ズービン・メータ
バイエルン放送交響楽団
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マリス・ヤンソンスの健康上の理由により指揮者がメータに交代した演奏会の最後の公演を聴きました。やはり健康上の理由で5月に予定されていたイスラエル・フィルとの来日公演が中止となったメータがヤンソンスの代わりに来日すると言うニュースを聞いた時は驚きでした。まさかこのタイミングでメータの公演を聞けるとは思ってもいませんでした。
昨夜の演奏会はキーシンのメロウなピアノに酔いしれ、眼前に繰り広げられる気力が衰えていないメータの指揮とそれに全力で応えるオケの演奏を素直に楽しんだ充実した演奏会でした。
キーシンはデビュー当時の写真やカラヤンとのチャイコンなど昔の印象が強すぎたのですが、今では当代超一流のピアニストであることが分かりました。次回はリサイタルにも行かないと!
彼の弾く協奏曲を聴いているとユジャ・ワンやランランと言う最近聴いた中国人の名手に比べて音楽が自然に伝わってくるように感じました。特に2楽章が名演でした。
アンコールで「子犬のワルツ」やブラームスのワルツをサラッと弾いた後にラフマニノフの前奏曲を始めたときは驚きました。キーシンの演奏でこの曲が聴けたのは本当に嬉しかった。
休憩後の「春の祭典」は遅いテンポでじっくりと曲が進行していったのがとても印象的。最近は早めで刺激劇な演奏を聴く機会が多いですが、最高の技術を持つオケがその能力を発揮して真正面からメータと繰り広げるハルサイの演奏、曲が終わってしまうのが勿体ないような気持ちにさせられる演奏でした。
そしてアンコールは「白鳥の湖」のワルツ。オケががなり立てないようにコントロールするメータの演奏に思わず体も動きそう!(^^)!
演奏会の終了後、演奏者の皆さんの温かい心が感じられる幸せな演奏会でした。