第1869回 定期公演 Bプログラム
2017年10月26日(木) 7:00pm @サントリーホール

 

ブラームス/交響曲 第4番 ホ短調 作品98
ブラームス/交響曲 第1番 ハ短調 作品68
 

クリストフ・エッシェンバッハ、NHK交響楽団

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エッシェンバッハの弾き振りによるモーツァルトのピアノ協奏曲第12番が彼の左手指の不調でブラームスの交響曲4番に変更あり。エッシェンバッハのピアノを聴いてみたかったが演目としてはブラームスの4番の方がありがたかったです。

 

前日、水曜日の定期をFM放送で聴いた時は普通の演奏と言う程度の印象でしたが、昨夜の本番は前夜の印象を覆す素晴らしい演奏会でした。エッシェンバッハの指揮はどちらの曲も骨太でまっとうな解釈でとても素敵でした。ウィーンフィルとの来日公演などを聴いてエッシェンバッハに対して感じていた苦手意識を減らすことが出来ました。

今回はキュッヒルさんがゲストコンマス。ハルサイの「指環」シリーズと同様にキュッヒル効果か先月のバルトークからは想像できないような積極的な演奏を繰り広げるN響は素晴らしかったです。海外オケからゲストコンマスを招いて演奏することも多いですが、キュッヒルさんの意欲的にオケを引っ張る演奏態度は別格。もしかするとご本人にはウィーンフィルのコンマスの時と区別していないのかもしれませんがN響の中に入るとひときわ目立ちました。

2楽章の独奏が始まる直前の部分でトランペットの出が揃わなかったときのキュッヒルさんの怖い顔、迫力十分でした。

 

ともかく昨夜はエッシェンバッハとキュッヒル効果で私にとって素晴らしい一夜になりました。