NHK交響楽団第1831回定期公演
2016年2月18日(木) 19:00 開演 @ サントリーホール
R.シュトラウス: メタモルフォーゼン(変容)
シューマン : ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
(ピアノアンコール)
ドビュッシー:月の光
R.シュトラウス
: 交響詩『ツァラトゥストラはこう語った』 op.30
カティア・ブニアティシュヴィリ(Pf)
パーヴォ・ヤルヴィ
NHK交響楽団
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バレンボイムのブルックナーチクルスの合間のN響B定期。
R..シュトラウスのメタモルフォーゼンはティーレマン、SKD、
ノット、東響 (2回)と生演奏を聴く機会が増えているので
今夜も期待しました。ところが今夜の演奏は倍管ではなく
倍弦の総勢46人の大編成の演奏でした。
悪い演奏ではなかったですが、一人一人が独立したパートを
弾く緊張感から醸し出される集中した演奏を期待したので
ちょっと期待外れでした。
ブニアティシュヴィリのシューマンはもっと独特。ピアニッシモを
多用しながらも速いテンポで弾き切りました。ヤルヴィとN響も
必死に合わせているように聞こえました。そのせいかピアノと
オケとのチグハグ感を最後まで拭えませんでした
(2010年に新日フィルとの共演で聴いたアルゲリッチのシューマンが
最高です)。
昨夜は無かったアンコールが今夜はあったので
ブニアティシュヴィリとしては満足していたのかもしれないです。
テンポの遅いピアニッシモ中心の独特の”月の光”。
すごいなあと思いましたが心にしみこむものは感じられなかった
です。
後半は一級品の「ツァラトゥストラ」の響きを聴くことができました。
冒頭のパイプオルガンを生で聴くのはひときわ気持ちが良いものです。
演奏全体はパーヴォの生真面目さが出た演奏。良かったです。
ゲスト・コンマスのヴェスコ・アシュケナージのヴァイオリンソロと
向山さんのチェロソロが素晴らしかったです。
毎回思うのですけど、今夜のようなややこしい曲や独奏者(?)の
時はいつもゲスト・コンマスになるような気がします。コンマスどころか
アシスタント・コンマスもお休み (@_@) 首席指揮者が振る定期
演奏会がこれとはパーヴォにも失礼ですし残念に思いました。