第1828回 N響定期 Bプログラム

2016年1月20日(水) 7:00pm開演 @ サントリーホール


グリンカ/歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18

(ピアノアンコール)

 ショパン :マズルカへ短調 op.63-2


チャイコフスキー/バレエ音楽「白鳥の湖」作品20(抜粋)

 序奏
 〔第1幕〕 第1曲 情景
 第2曲 ワルツ(コール・ド・バレエ)
 〔第2幕〕 第10曲 情景
 〔第1幕〕 第8曲 乾杯の踊り
 〔第2幕〕 第13曲 白鳥の踊り──
    Ⅳ 小さい白鳥の踊り
    Ⅴ オデットと王子のパ・ダクシオン
 〔第3幕〕 第20曲 ハンガリーの踊り:チャールダーシュ
 第21曲 スペインの踊り
 第22曲 ナポリの踊り
 第23曲 マズルカ
 〔第4幕〕 第28曲 情景
 第29曲 情景・終曲

指揮:トゥガン・ソヒエフ
ピアノ:ルーカス・ゲニューシャス
NHK交響楽団

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今年最初のN響定期は木曜日がスクロヴァチェフスキ、

読響のブルックナー8番と重なったため振替で水曜日の

公演を聴きました。


「ルスランと、、、」は目が覚めるような快速テンポで始まり

ました。最初の曲の冒頭のスピードに必死に食らいて

見事に弾ききったN響のVnセクションを観ていて思わず

嬉しくなりました。2日前に聴いたCSOとはまた、違った

味です。ソヒエフが只者ではないと言う感じを冒頭から

感じました。


2曲目のラフマニノフのピアノ協奏曲のピアノは

ルーカス・ゲニューシャス と言う1990年モスクワ生まれ

と言う27歳の若手。初々しいステージマナーにも

かかわらず落ち着いた演奏で聴きなれた超名曲を

しっかり聴かせてくれました。ともかく指が良くまわります。

技巧的な部分でも音が濁らずきれいな響きが

聴こえてきました。そしてお馴染みのメロディーが

流れる部分ではここぞとばかりの見せ場を作ります。

ピアノを支えるオケも熱い演奏でしっかりサポートして

いました。単なる伴奏では無く気分の乗った時の

N響は素晴らしいです。

ゲニューシャスのピアノアンコールはショパンの

マズルカをさらっと弾きました

このピアニストの名前は初耳でしたが 将来、有名に

なるかもしれないと思ったのでしっかり名前を覚えて

おこうと思います(笑)


後半は「白鳥の湖」から50分程度の抜粋です。

「白鳥の湖」は遥か昔、ソ連時代のバレエ公演を何度か

観ていますが、オケの演奏会で聴くのは初めてかも

しれません。

ラフマニノフの盛り上がった状態での休憩後の

「白鳥の湖」の序奏→情景→ワルツ。何となく

ルーティン的な雰囲気が感じられて「あれっ!」と

言う感じ。しかし曲が進むにつれてアグレッシーブな

演奏に変化して最後の終曲のものすごい盛り上がり。

聴き手の身体が自然に反応してしまうようなとても

熱い演奏でした。ソヒエフの作戦にまんまと

乗せられたのかも。

パ・ダクシオンの篠崎マロさんのVnソロ、雰囲気のある

甘い音色がマロらしくて聴き惚れました。藤森さんの

チェロは藤森さんらしい?生真面目なソロ。

左右から聴こえてくる二人のソロと中央指揮台の

ソヒエフ、、、、 視覚的にも音響的にも大満足(*^^)v


ソヒエフには数年前のトゥールーズ管から何回か

接していますが、指揮姿や醸し出される雰囲気が

とても素敵でかっこいいです。演奏が素晴らしいことは

当然ですが、見ていて雰囲気を感じられる彼の

姿はまさに「かっこいい」の一言(^。^)


シカゴ響と全く違ったN響の響き。敢えて言えば

ステーキを堪能した翌々日に真鯛の塩焼きを堪能

したと言う事でしょうか。


昨夜の振替席は2階Cブロック3列目の中央で木曜の

自分の席よりも真ん中よりの良い席でした。

ステージ周りの席も良いですが、Cブロック前方の

席の魅力もまた格別です。


昨夜の演奏、FMライブ放送ではどのように

聴こえたのでしょうか。