ヘンゲルブロック、 ハンブルク北ドイツ放送交響楽団 演奏会

2015年6月4日(木) 開演 19:00 @ Suntory Hall


メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64

 (Vnアンコール:プロコフィエフ 無伴奏ソナタ1番1楽章)


マーラー: 交響曲第1番 ニ長調 「巨人」(1893年ハンブルク稿)

 (アンコール: ローエングリン 第3幕前奏曲)


指揮トーマス・ヘンゲルブロック

ヴァイオリン:アラべラ・シュタインバッハー
ハンブルク北ドイツ放送交響楽団

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KAJIMOTOのWorld Orchestras Series 2015の初回の演奏会が

ヘンゲルブロックとNDRの演奏会。


前半がシュタインバッハーの独奏でメンコン。

いかにも女流ヴァイオリニストと言った繊細な感じの独奏。

メンコンと言うとハイフェッツのようにあまりテンポを変えずに

ヴァイオリンがグングン引っ張る演奏で聴きなれているせいか

揺れ動くテンポや弱音を強調したメンコンは私の持つメンコンの

爽快なイメージとは違いました。メンコンのような超有名曲で

独自の立ち位置を示さなければいけない今の演奏家は

大変だなあと改めて感じました。

アンコールのプロコフィエフの方が弾いているうちに

演奏者が熱く燃えてくるのが感じられました。

クラに太ったお年寄りの奏者を見受けましたがカール・

ライスターだったと後から教えていただきました。

見たことがある体型とお顔だと思いましたがまさか

ライスターさんとは、、、(-_-;)


後半のマーラーの1番。1893年ハンブルク稿と言うことで1楽章の

冒頭部分などに聴きなれている版とは違いがありますが

「巨人」は「巨人」です。2楽章に「花の章」が演奏されました。

「花の章」が入ったCDは持っていないので昨晩が初めて聴く

「花の章」でした。きれいなメロディーの続く曲ですが、意外に

短くてあっても無くても変わらないなあと言うのが正直な感想。
5楽章版でも演奏が1時間弱で終わったので全体的に

すっきり系のマーラーだったと思います。NDRのサウンドは

華やかさは無く、低音部も軽めに聴こえましたが如何にも

北ドイツを代表するオケらしい響き。4楽章最後のホルンが

立ち上がる場面やクラやオーボエが天井に向けて楽器を派手に

差し上げる動作は無し。聴き終わった直後に熱狂すると

言うよりも自宅に戻ってからゆっくり演奏を噛締める

味わいのある演奏でした。


アンコールはローエングリンの第3幕前奏曲。こちらも

重心が重くないさわやかな演奏。

初めてお目にかかるヘンゲルブロックさん、遠目には

お顔がお髭のすっきりしたゲルギーさんに似ている

気もしましたが違いましたかね(-_-;) 真剣な指揮ぶりと

観客に対する誠意が感じられるマナー。素晴らしい

指揮者に一人またお目にかかることができました。


昨夜の演奏会はNHKで放映されるそうです

(日時は未定との事)