第1798回 定期公演 Bプログラム


2014年12月18日(木)7:00pm開演 @ サントリーホール

ドビュッシー(ラヴェル)/「ピアノのために」から「サラバンド」
ドビュッシー(ラヴェル)/舞曲
ファリャ/交響的印象「スペインの庭の夜」
ラヴェル/ピアノ協奏曲 ト長調
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)


ピアノ:ユジャ・ワン
指揮 :シャルル・デュトワ
NHK交響楽団

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毎年12月になるとN響に出稼ぎに来る(?)デュトワさん。

常任時代は知りませんが、ここ数年聴いている限り、私と

デュトワさんは相性が悪いです。

ユジャ・ワン効果を期待しましたが今回も印象に残りません

でした。どの曲もオケから溌剌とした元気が感じ取れません。

きれいにまとまっていましたが、真面目すぎると言うか

こちらに語りかけてくるものが無かったです。

そうなるとオケの音色が地味なことも気になりだしました。

演奏を聴きながら無意識のうちにドイツ・カンマーフィルの

一生懸命聴衆に語りかけてくる演奏を思い浮かべて

しまいました。

期待のユジャ・ワン、オケとの共演を聴くのは昨晩が

初めて。相変わらずの服装で出てきましたが

ファリャ、ラヴェルどちらも印象の薄い演奏でした。

特にラヴェルは大震災の年の年末にアルゲリッチ、

アルミンク、新日フィルを聴いてしまったせいかも

しれませんが、指が回るだけではつまらない曲に

なります。ゾクゾクっとするようなフィーリングが

伝わってこないのはオケの責任もあるかもしれません。

冒頭のピッコロの失敗が痛かったです。

ユジャ・ワンも15日、16日がトッパンホールで

ゴーティエ・カプソンとの室内楽に続いてN響

定期2回、4日連続の演奏会の最終日で

お疲れだったのか精彩が感じられませんでした。


演奏会終了後、デュトワさんは上機嫌で

ステージ上のオケメンバーとやり取りを

繰り返していたので、御本人は満足されて

いたのかも知れません。


今年の演奏会はこれで打ち止め。当たりが多かった

今年、最後の演奏会が楽しめなかったのは残念

でした。