こたの音楽三昧

第1746回 定期公演 Bプログラム
2013年1月16日(水) 7:00pm

サントリーホール


ブゾーニ/悲しき子守歌~母の棺に寄せる男の子守歌 作品42
シェーンベルク/浄められた夜 作品4
ブラームス/ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83


指揮:デーヴィッド・ジンマン

ピアノ:エレーヌ・グリモー

NHK交響楽団

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マーラーの7番では散々な評判だったN響ですが、今夜は

名誉挽回でした(^_^;)


グリモー独奏のブラームス:ピアノ協奏曲2番が期待通りの

今日の演奏会の白眉でした。写真で見るグリモーさんは華奢な

感じですが、今夜始めてみた実際のお姿は骨太のがっちりした

方でした (素晴らしいプロポーションで決して太っていると言う

事ではありません、念のため、、、)

明快なタッチで出だしからグリモーのピアノに魅了されました。

彼女の弾くブラームスは私の感性にぴったりでした。明快な

ひとつひとつのフレーズにこちらもうなずきながら聴きました

(うなずいたのは気持ちの中で、頭は振っていませんよ(>_<))。

私にとって圧巻は大好きな2楽章のトリオで両手のオクターブの

ユニゾンで全音符が迅速にレガートで動き回る部分から

楽章の終わりまでの部分。オケ共々圧倒的な演奏でした。

心配したオケも安定して良い音を出していました。グリモーに

触発されたのでしょうか。やはり良いオケです。


シェーンベルクの浄められた夜もなかなか良い演奏で

楽しめました。演奏開始当初は昨年聴いた大野和士、

都響の情熱的な演奏と比較してしまいましたが

今夜はもっとすっきりした演奏でした。ジンマンの

性格を考えると感情をいれすぎず、譜面をあるがままに

再現すると言う事に力を注いでいたように見えましたが

聴いているうちに今夜の演奏は良いなあと思えてきました。

(都響の時は途中で飽きてきました)

シェーンベルクでN響弦楽器群が始めはVnの響きが薄めに

聞こえましたが演奏しているうちに音が出るようになったことも

良い方に影響したと思います。