ティーレマンはフルトヴェングラーの影響が強いと言う話を
聞きますが、どうなのでしょうか。Auditeから発売された
RIAS録音選集を借りることが出来ました。
54年の「運命」から聴き始めました。思ったより音が良くて
モノラルと言うことが気になりません。初めは冷静ですが
次第に熱がこもって4楽章の激しさ、凄いです。
次はCDで気に入らなかったブルックナーの8番に挑戦しました。
49年の演奏です。EMIのCDとは別の録音だと思いますが
揺れ動くテンポが気になりません。と言うよりもこの演奏を
気に入りました。1楽章の最後の部分でテンポが遅くなり
消え入るような弱音で終わる演奏を聴いているとティーレマンも
こんな事をしたいのかなあと思ったりして。でも役者が違う気が
します。2楽章以降の演奏も感動的でした。
最後は短めの曲と言うことで「未完成」を選びました。
予想外にすっきりした演奏でベートーヴェンやブルックナーとは
違った正にシューベルトの「未完成」と言う感じがしました。
フルトヴェングラーの「未完成」は初めて聴きましたが
こういう「未完成」を聴きたかったなんて思ったりして。
どの曲を聴いてもベルリン・フィルの素晴らしさが感じられました。
会場で聴いたら息もつけないくらい興奮したと思います。
このLPボックスはモノラルと言うこともあって敬遠していましたが
思ったより録音が良いです。LP14枚と言うボリュームですが
短期間で聴いてしまいそう。珍しいです。
カートリッジはオルトフォンのSPU-Aモノを借りて聴いています。
モノラルカートリッジの効果もあるのかも知れませんが
今回聴いた3曲は聴きやすかったです。