第1738回 定期公演 Bプログラム
2012年10月25日(木) 開演 7:00pm

サントリーホール


こたの音楽三昧


モーツァルト/交響曲 第38番 ニ長調 K.504「プラハ」
ウェーバー/クラリネット協奏曲 第2番 変ホ長調 作品74
ラヴェル/スペイン狂詩曲
ラヴェル/ボレロ


ダニエル・オッテンザマー (Cl)

ロリン・マゼール

==============================================


今シーズンで初めて自分の席に座って聴きました。周りは年配の方が

多いですが、演奏中は皆さん静かなので今シーズンは当たりだったかも(笑)


モーツァルト、ウェーバーにラヴェルと纏まりのないプログラムだなあと

思いながらも巨匠マゼールの初N響と言うことで期待しましたが、

結果から言うと期待が多き過ぎたようです。

特に最初の「プラハ」もオケが綺麗に揃っているのですが

活気が感じられなかったです。


そんな中で2曲目のウェーバーはオッテンザマー兄さんの名演で

とても良かったです。オッテンザマーは思ったより背が高くて姿勢も良い

若者でした。ふくよかな音色はとても素晴らしかったです。低音から

高音まで滑らかにまさに聴かせる演奏でした。曲の性格もありますが

オペラのアリアを聴いているよう。フルートやオーボエと言ったN響の

木管楽器グループとの音色の差が違いすぎたのが残念。

ウィーンフィルと演奏したらこちらも恍惚としてしまうのではないでしょうか。

アンコールはロッシーニの曲だったらしいですが初めて聴く曲でした。

オケ伴無しのソロで消え入るように終わるところでホール全体の集中力の

高まりを感じてしまいました。


後半の「スペイン狂詩曲」は華やかさが感じられず、ボレロは早めの

テンポで管楽器の独奏が辛そうな場面もありましたが最後に

大見得を切ってマゼールの面目躍如と言った感じでした。


マゼールは昔と変わらない指揮ぶりでした。ロイヤルコンセルトヘボー管から

ゲスト・コンマスを迎えてのN響でしたが、何となくマゼールの気迫に

気後れしたのかいつものN響らしさが無かったです。

ゲスト・コンマスって何なんでしょう。意味がわかりません。

コンマスがオケの要なのですから本来のコンマスがきちんとオケを

引っ張るべきだと思います。