こたの音楽三昧

メンデルスゾーン
交響曲第3番イ短調 作品56「スコットランド」
録音:1960年1月

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半世紀前に録音されたこの演奏は何回聴いた事か
判りません。
ゆったりとしたテンポで始まる1楽章を聴くと直ぐに
この演奏に引き込まれます。静寂感が感じられる中に
雄大なスケールのメンデルスゾーンが聞こえてきます。

テンポに余裕があるせいか細部まできっちり目配りを
された演奏をセッションで丁寧に録音されたこの作品を
聴くとライブ録音では捉えきれない録音芸術を感じさせて
くれます。


普通早めに演奏される2楽章も遅めのテンポできっちりと
演奏するのにクレンペラーのドイツ魂の信念を感じると
言うのは考えすぎでしょうか。同じ事が4楽章でも
感じられます。

いろいろな「スコットランド」を聴く機会がありますが
その中でもクレンペラーの演奏が一番説得力があると思います。


Wikipediaによると4楽章を改定したクレンペラー版の
再録音もあるらしいですが、こちらは未だ聴くチャンスが
ありません。