ザルツブルク音楽祭2012
歌劇「ボエーム」(全4幕)(プッチーニ作曲)
ロドルフォ(詩人):ピョートル・ベチャワ
ショナール(音楽家):アレッシオ・アルドゥイーニ
マルチェルロ(画家):マッシモ・カヴァルレッティ
コルリーネ(哲学者):カルロ・コロンバーラ
ミミ(ロドルフォの恋人):アンナ・ネトレプコ
ムゼッタ(マルチェルロの恋人):ニーノ・マチャイゼ
アルチンドロ(参事官):ペーテル・カールマーン
ブノア(家主):ダヴィデ・フェルシーニ
パルピニョール(おもちゃの行商人):パウル・シュヴァイネスター(歌)
、シュテーヴン・フォルスター(パフォーマンス)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団
ダニエレ・ガッティ
<美 術> パオロ・ファンティン
<衣 装> カルラ・テーティ
<照 明> マルティン・ゲプハルト
<演 出> ダミアーノ・ミキエレット
<字 幕> 広塚 よう子
収録:2012年8月1日
ザルツブルク祝祭大劇場(オーストリア)
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昨夜、ザルツブルグ音楽祭2012プッチーニの「ボエーム」を観ました。
録画の確認を目的に1幕だけ見るつもりで夜の10時過ぎから見始め
ましたが、結局、全曲を観てしまい今朝は寝不足。
それでも短めの歌劇で良かったと思わなくては(^.^)
8/1の演奏がもう自宅で見られるなんて技術の進歩の速さに
感謝です。映像もとてもクリアでした。
ガッティが登場する前にウィーン・フィルのメンバーが映し出され
ました。コンマスはライナー・ホーネック(そう言えばダナイローヴァ
は最近見かけませんね)。バルトロメイもニコニコして華やかな雰囲気。
舞台が現代に移されている演出。2幕ではエイトマン(古過ぎ)の
ようなマスクマンが飛んでいたり奇抜ですが、あまり抵抗感は
無かったです。「ボエーム」と言うとどうしてもゼッフィレルリの
豪華な演出が思い出されてしまいますが、今回は簡素なもので
少し寂しさを感じてしまいました。
肝心の歌ですがネトレプコがすっかり太ってしまって声も太く
なっていました。1幕でミミが登場する場面の初めの一声はチョット
ショック。衣装もお張り子と言うよりは何か水商売風(笑)
でも、歌は相変わらずメローな感じで素晴らしいです。
常に余裕十分な声量は聴いていて嬉しくなってしまいました。
ロドルフォ役のピョートル・ペチャワは「冷たい手」を聴いた瞬間に
素晴らしい声に魅了されました。なかなか魅力的なテノールです。
ネトレプコの声量があり過ぎるので二重唱になると負けてしまう
ようなきもしましたが、ネトレプコが別格と言う事なのでしょう(笑)
1幕で「冷たい手」→「私の名はミミ」→愛の二重唱と続くと
もう2幕も続けて聴くしかなかったじゃないですか(^u^)
ムゼッタ役のニーノ・マチャイゼは「オペラ界のアンジェリーナ・
ジョリー」と呼ばれているとかネットで読んだことがありますが(笑)
「私が街をあるけば」が意外に地味に感じました。でも上手い。
4幕の幕切れ部分(ロドルフォがミミの名を2回叫んで幕となるところ)が
絶叫調では無く絶望感が感じられるペチャワの歌には思わずしんみり。
最後になりましたが、ウィーン・フィルの響きは本当に素敵でした。
ガッティがプッチーニを指揮するなんて自分にはチョットした驚き
でしたが、さすがイタリアンのプッチーニでした。
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