最近は暑くなってきたのでせっかくの土日も音楽を聴く時間が
少なくなっています。これから夏にかけて益々厳しくなりますね。
グルダがシュタイン、ウィーンフィルと組んだベートーヴェンの
ピアノ協奏曲全集。CDでは1番・2番を入れた1枚のみ持っています。
それも自分で買ったものではなく頂き物。聴いた記憶が無いです(恥)
リッピングしてありました。最近、故吉田秀和先生の「世界のピアニスト」を
読み返していますが、そこでも気になっていたので聴いてみました。
聴いてみるととても良い演奏だったので驚いたと言うのが正直な
感想です。歯切れの良い細身のピアノタッチでとても明快な演奏です。
彼のピアノはベーゼンドルファーかベヒテンシュタインだったと思いますが
煌びやか過ぎないピアノの音に魅了されます。軽めと言う人がいるかも
しれませんが中味ぎっしりで密度の高い演奏でした。1楽章の
カデンツァの迫力は聴いていて快感を覚えるほどです。ホルスト・シュタイン、
ウィーン・フィルの伴奏も素晴らしい。1楽章のカデンツァ直前の部分の
ティンパニの強打など自分でイメージしていたシュタインとは別人が
いました。毎度のように70年頃のウィーン・フィルのサウンドの素晴らしさ。
惚れ惚れしました。
NASにリッピングしたものをMPDで再生しましたが、CDより音に芯が
あって良いように聞こえるのは気のせいでしょうか。