こたの音楽三昧

サントリーホール前のカラヤン広場もクリスマスのイルミネーションが

きれいに飾られていた。 (C-12-34)


モーツアルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216

ブルックナー:交響曲第6番 イ長調


 Vn.: 四方恭子

 インバル、 都響


モーツアルトを弾いた四方さんと言う方は都響のソロコンマスとの事。

太めの音で丁寧な演奏。不覚にも1楽章はウトウトする瞬間があった。

2楽章前に遅刻した数人が入場したので眼が覚めた。2楽章はきれい。

3楽章も丁寧だがもう少しリズミックな演奏の方が好き。でも、久しぶりに

モーツアルトの協奏曲を聴けて嬉しかった。モーツアルトのVn協奏曲は

あまり聴く機会が無いがやはり良い曲。


後半のブルックナーも素晴らしい演奏だった。尻上がりに調子が出てきて

後半になるほど音が充実した演奏だったと思う。特にホルンとトランペット群の

響きが深みがあった。弦楽器ではチェロとコンバスが素晴らしい音を出していた。

ティンパニのリズム感が今ひとつに思え1楽章の最後の部分など気になったが

全体の音のブレンドは最高だった。インバルの指揮も的確な指示をオケに

与えながら無駄な動きが無い。

そんな素晴らしい演奏だったが、曲が終わった後の満足感は先日のスダーンの

ブル8にはかなわない(あくまでも私自身の感想です)。理由をいろいろ考えたが

インバルは覚めた眼で冷静にブルックナーを指揮をしているのでは無いか。

これくらいやればこれくらい観客が感動すると言うことがインバルの明晰な

頭脳できちんと計算が出来ているのではないか。演奏終了直後の拍手や

ブラボーが当然のように感じられた事も彼の想定内に入っているのでは

ないか。先日のブル8で拍手やブラボーが”うるさいっ!”と言う雰囲気を見せた

スダーン。 対照的なインバル。二人の演奏をもう少し聴いてみたい。


それにしてもブル6の響きを聴いているとWphで聴きたかったと演奏中

ずーっと思ってしまった。ブル6のチケットは買っていなかったが(笑)